早田ひな「日本全体のレベルを上げる」 平野美宇らと切磋琢磨を歓迎「刺激があるからこそ…」【卓球Tリーグファイナル】
村上恭和総監督も会見
今季の女子は6チーム制で実施され、上位3チームがプレーオフに進出した。昨季の神奈川はシーズン2位から初優勝。日本生命は昨季ファイナルで神奈川に敗れ、リーグ初年度から続いた連覇が4でストップ。今回のプレーオフは伊藤美誠(スターツ)が欠場したが、準決勝で日本ペイントマレッツを3-2で下した。
今季からレギュラーシーズンの勝ち点差に応じ、プレーオフは下位チームが上位チームへ前日にオーダーを開示するルールに。この日は勝ち点差が9だったため、日本生命が神奈川に2試合分のオーダーを開示していた。
村上恭和総監督の主な会見一問一答は以下の通り。
――試合を振り返って。
「昨日の時点でオーダーの3、4番を開示しました。3番が早田ひな、4番がハン・シキ。そこからスタートして普通なら圧倒的に不利ですが、一番不利なダブルスで勝てたのでこの結果になったのだと思います」
――準決勝とダブルスメンバーを替えた。
「1年の総決算。伊藤美誠も含めて9人が試合をしてきた。伊藤が国際大会に行って8人が使える状況。それはレギュラーシーズンが終わってから決まっていたので、常に役割を決めていた。笹尾、麻生には木下戦で使うと伝えていた。2人はTリーグで一番練習したペアでは。凡ミスだらけでも最後まで戦えたけど、信頼感の勝利じゃないか」
――レギュラーシーズンでも木原、長崎に勝ったペア。
「張本、木原ペアで来るかと思っていた。長崎対策はしていなかった。蓋を開けてビックリ。2連勝している相手で勝てる望みがあると思っていた。張本選手もソンに(2月に)2回負けている。なぜ当ててきたのかわからないけど、ラッキーでした」
――早田について。
「早田がいつも言いますが、自分が挑戦者になった時に勝てると。それで挑戦者になれた。彼女は(前週の)シンガポールスマッシュで平野選手に負けているので、そういう意味では挑戦者になりやすかった。森さくら、笹尾、麻生は全日本でも上まで行っていない。力は落ちるけど、一緒に生活しながらTリーグに向けて頑張ろうというずば抜けた意思を持って練習している。出るチャンスがあった時に本当に頑張れるのだと思う」
――昨日、Tリーグはダブルスが勝負だと。理由は。
「ダブルスが重要なのは1番目の試合だから。国際大会では3番、5番もある。出足が大事」
――笹尾と麻生の成長を評価して当てたのか。
「張本、木原組だと思い込んでいた。そこには中国ペアも負けているし、ダブルスは献上して勝負しようかなと(笑)。2人はよく練習しているし、また次のシーズン頑張れよという気持ちでした(笑)」
――昨年は早田、赤江ペアもあった。笹尾、麻生には自信があったか。
「早田をダブルスに出すのは苦肉の策。国際大会でいない期間もあり、今回は全く考えていなかった。12月2日に早田がダブルスに出たこともあった。その時は体調が悪く、ダブルスくらいなら出てほしいという時があった。基本は早田がダブルスに出ることはない」
――早田は準決勝でも2勝。どんなエースか。
「戦う時の心の持ち方が凄く成長した。自分は強いんだとか、上位だと思っていない。その気持ちをつくれる。スポーツにおいて重要なこと。彼女は特別な心の持ち方をマスターしている。それがこの何年間のいい成績に繋がっていると思う」
(THE ANSWER編集部)