米国で認められた「日本のカリー」 富永啓生を3年見た指揮官が贈る言葉「皆、彼に魅了された」
バスケットボール男子日本代表で、NCAA(全米大学体育協会)1部ネブラスカ大に所属する富永啓生が22日(日本時間23日)、NCAAトーナメントの1回戦でテキサスA&M大と対戦。21得点、2リバウンド、1アシスト、1ブロックと奮闘するも、83-98で敗れた。これで大学バスケキャリアが終了。間近で見守った指揮官は愛ある言葉の数々で富永の成長ぶりを称えた。
テキサスA&Mに敗れ、ネブラスカ大でのキャリアが終了
バスケットボール男子日本代表で、NCAA(全米大学体育協会)1部ネブラスカ大に所属する富永啓生が22日(日本時間23日)、NCAAトーナメントの1回戦でテキサスA&M大と対戦。21得点、2リバウンド、1アシスト、1ブロックと奮闘するも、83-98で敗れた。これで大学バスケキャリアが終了。間近で見守った指揮官は愛ある言葉の数々で富永の成長ぶりを称えた。
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悔し涙を堪えきれなかった。富永は前半残り18分19秒から3ポイント(P)シュートを3連続で成功させるなど序盤からチームを牽引。29分間の出場でチーム2位の21得点、3Pは11本中5本を成功させた。2リバウンド、1アシスト、1ブロックと奮闘するも、テキサスA&Mに83-98で敗戦。米大学バスケでのキャリアを終えた。
富永は愛知・桜丘高卒業後、NJCAA(全米短期大学体育協会)のレンジャー・カレッジに進学。2021-22シーズンからネブラスカ大へ編入した。同大の指揮官として3年間、富永の成長を見守ったフレッド・ホイバーグヘッドコーチ(HC)は、試合後の会見で惜しみない賛辞を送った。米放送局「CBS」系列のネブラスカ大専門メディア「HUSKER247」が伝えている。
3年前にチームに加入したときは英語が話せなかった富永が、今ではチームを声でも引っ張るリーダーの1人になっているとホイバーグHCは称賛。「彼のプレー自体が物語っている。しかし、リーダーシップの観点から彼がしたこと、いかにこのコミュニティに自身を根付かせたか。彼はネブラスカだけでなく、この国の中でも最も人気の高い選手の1人だ」と続けた。
感情を爆発させて情熱的にプレーする富永の魅力を同HCはこう力説する。「異なるファンベースの人たちもみんな、彼に魅了されていた。身長が6フィート1インチで、それほど運動神経も高くなければアンダードッグ(勝ち目の薄い人)のように見られる。そして人々はアンダードッグを応援するものだ。私はこの子が大好きだ。ロッカールームで彼に伝えたよ」。愛ある言葉を直接贈った。
今夏のパリ五輪に日本代表として出場が期待される富永。3ポイントシュートの名手として米国でも知られる存在となり、現地メディアにもNBAウォリアーズのスター選手、ステフィン・カリーに例えられ「ジャパニーズ・カリー」と称賛されるまでになった。
同HCも「五輪で自分の国を代表する。キャリアの次のステージに進むケイセイにとってなんてクールなことだろう。そこがスタート地点だ」と興奮を隠さない。「アナリティクスが今のような時代に、彼の持つスキルは本当にユニークだ」。NBAで10年間プレーし、球団幹部やHCを歴任したホイバーグHCも富永の将来を楽しみにしていた。
(THE ANSWER編集部)