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日本卓球界で急成長中の16歳松島輝空 決勝前も相手の動画は「見ない」 TリーグファイナルMVPの裏側

優勝し喜ぶ木下マイスター東京【写真:徳原隆元】
優勝し喜ぶ木下マイスター東京【写真:徳原隆元】

指揮官も松島の成長を評価「あいつの大物感のようなものが出た」

 今季からレギュラーシーズンの勝ち点差に応じ、プレーオフは下位チームが上位チームへ前日にオーダーを開示するルールに。この日は岡山が東京に全4試合のオーダーを見せていた。


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 倉嶋洋介総監督は試合後の会見で成長著しい松島らについて語った。主な一問一答は以下の通り。

――試合を振り返って。

「昨日の準決勝からファイナルが始まり、オーダーを開示している方が勝つという形になっていた。確かにそれはあるけど、向かってこられる気持ちをどれだけ跳ね返せるか話をしていた。そこでダブルスで負けて嫌な流れ。ただ、リンが頑張って、若い松島も自分たちの最高のプレーをした。気持ちで負けないことを実行してくれた選手たちが素晴らしかった」

――オーダー開示の中でどういう手段を。

「最終的に決めたのは朝の練習前のミーティング。実は琉球さんが上がってくる確率が高いと思っていて、そこの対策をしていた。最近の国際大会も見てどのダブルスで行くのがいいのか。調子がいい選手を見極めて琉球さんと戦うことを9割くらい想定していた。岡山さんが上がってきて今日の朝、選手たちに話をした」

――ハオにリンを当てた。

「本当は最初は逆だった。松島をハオに当てる。でも、リンを当てた場合、(仮に松島が負けて)0-2になった時にチームの流れが悪くなるので」

――出場した4人は前週のシンガポールスマッシュに出ていた。ボールや台の違いもある。

「実はしんどかったですね。みんな帰ってくる期間が違う。輝空はすぐ負けてすぐ帰ってきて功を奏した。10日くらいあったので。リンもベスト4に入ったけど、調整力が素晴らしい。疲れている時に抜いて、集中する時は集中する。最高のコンディションじゃないけど、しっかりやってくれた。戸上が一番大変だった。昨日の午前中まで休みなくフルに練習して、あとはゆっくりして今日の朝は見違えるくらいのキレがあって、もう心配ないなと。戸上にとってもいい経験になったと思う」

――松島のフォアもよくて落ち着いていた。

「私は昨日のヤン選手の試合も見ていた。ベテランでどんなプレーをするのか。そのプレーに輝空がどんなプレーをすればいいか強みを話していた。本人もヤンなら『行けそうな気がする』と。ハオと逆にして勝負だなと。ただ、昨日のあれだけのプレーを見ていて大丈夫かなと思ったけど、そういう意味であいつの大物感のようなものが出た。今日はしっかり考えながらプレーして成長しているなと」

――松島はシーズンを通して世界ランクも上がってきた。ここ1年の成長は。

「近年で一番伸びた。プレーオフファイナルに出られないくらいだったけど、今年は勝負ができた。彼のいいところはサーブとバックハンド。ただ、海外に行くと弱いフォアハンドを攻められる。そのフォアハンドをどう磨いていくか。今日もフォアハンドの決定力がついてきた。バックハンドに頼らなくてもよくなってきた。あとは体が大きくなってトップ選手とやっても力負けしなくなってきた」

(THE ANSWER編集部)


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