マリナーズとのオープン戦

　米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は13日（日本時間14日）、マリナーズとのオープン戦に「2番・DH」で先発。3回の第2打席で珍しいシーンが起きた。二塁走者ムーキー・ベッツに打席から「ヘイヘイヘイヘイ！」と叫ぶも、間に合わずベッツは牽制死。米国の実況席も「ムーキーの注意を引こうとしていました」とこのシーンに注目していた。

　中継映像でも聞こえるほどの大声だった。3回無死二塁の第2打席。バットを構えた大谷が突然「ヘイヘイヘイヘイ！」と連呼した。中継カメラが切り替わると、二塁走者ベッツがタッチアウトに。球場は騒然となった。別のカメラがとらえた映像では、離塁したベッツが投手に背を向けている間に牽制球が送られていた。

　試合を中継した米カリフォルニア州地元放送局「スポーツネット・ロサンゼルス」でも、すぐにリプレーで確認。解説のリック・マンデー氏が「ムーキーは見ていませんでした」と注目すると、実況のティム・ネバレット氏も「ええ、ムーキーは投手に背中を向けていました」と応じた。

　ネバレット氏は続けて、「彼はムーキーの注意を引こうとしていました」と大谷の様子を描写。「ムーキー・ベッツからはなかなか見られない光景です。彼は球界でも有数の優れた走者です」と珍しい出来事であることを強調した。

　マンデー氏は「塁上で外野手の位置を確認します。投手に背を向ける時は、内野手が近くにいないことを確認しなければいけません」と基本的な心構えをおさらいした。大谷は第1打席で大きな右飛、第2、第3打席はともに見逃し三振で3打数無安打だった。