中国世界No.1が18歳に敗北の衝撃 打ち破った新星「神球が出た」、母国メディア「番狂わせ!」
卓球の国際大会、WTTシンガポールスマッシュの男子シングルスで超新星が挙げた大金星に、卓球王国・中国からは称賛の声が上がっている。12日に行われた同2回戦で、世界ランキング18位の18歳・林詩棟が、同1位の樊振東(ともに中国)に3-1で勝利。母国メディアは世界1位の敗戦を「意外だった」としながらも「中国で重責を担える選手に育ててもらいたい」と将来の“エース候補”として林詩棟に期待を高めている。
WTTシンガポールスマッシュ
卓球の国際大会、WTTシンガポールスマッシュの男子シングルスで超新星が挙げた大金星に、卓球王国・中国からは称賛の声が上がっている。12日に行われた同2回戦で、世界ランキング18位の18歳・林詩棟が、同1位の樊振東(ともに中国)に3-1で勝利。母国メディアは世界1位の敗戦を「意外だった」としながらも「中国で重責を担える選手に育ててもらいたい」と将来の“エース候補”として林詩棟に期待を高めている。
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第1ゲームから流れをつかんだ林詩棟は第2ゲームまで連取。第3ゲームは落としたが、第4ゲームも優位に試合を進め、最後は外に逃げる巻き込みサーブに機敏に回り込んでからの豪快なフォアドライブでストレートを打ち抜いて決着をつけた。
中国メディア「卓球ネット」は「番狂わせ! 樊振東が1-3で18歳の林詩棟に敗れ、32強止まり」の見出しで記事を掲載。世界1位の敗戦は「非常に意外だった」と記したうえで、林詩棟について「コーチ陣には、訓練の機会を更に多く与え、一日も早く中国チーム内で重責を担える選手に育ててもらいたい」と次世代のエースとしての強化を求めた。技術、実力ともに世界で戦える実力を備えているが、海外選手との経験が不足しており「しばしば肝心なところで失敗する」とも指摘されている。
記事では「両者は中国卓球選手として、それぞれの年齢グループの王者だが、樊振東がチーム内トップの主力であるのに対し、林詩棟はすでに主力選手を何度も破っているものの、成長の過程にあり、経験が浅く、成績にしても、ランキングにしても樊振東との間には差がある」と両選手の立ち位置を説明したうえで、こう続けている。
「2人はこれまでにも対戦しており、直近の対戦では実は林詩棟が勝っている。ただ、その時には樊振東が負傷して途中棄権しており、ファンは2人が改めて対戦するのを待っていた。今回は負傷による途中退場もない中、樊振東は再び林詩棟に敗れた。林詩棟はどうやら間違いなくすくすくと育っているようだ。拍手を送りたい」
ワールド・テーブルテニス(WTT)の中国版SNS「ウェイボー」に掲載されたインタビューで、林詩棟は「十分に準備していました。私も樊振東さんも力が発揮できていたと思います。特に私の方は自分のレベルを超えた力が出せたと思います。いくつか『神球』が出ました。自分でもびっくりしました」と驚きを語った。中国男子卓球界の競争はさらに激化していきそうだ。
(THE ANSWER編集部)