完全V鈴木愛が被災地1000万円寄付で考えた人生観 「元気を与えるじゃなく…力になりたい」
女子ゴルフの国内ツアー・明治安田レディス最終日が10日、高知・土佐CC(6273ヤード、パー72)で行われ、2位と4打差の単独首位で出た2017、19年賞金女王・鈴木愛(セールスフォース)が4バーディー、2ボギーの70で回って通算16アンダーで制した。初日から首位を譲らない完全優勝を4日間大会で達成するのは自身初。昨年8月以来のツアー通算19勝目を飾り、強さを見せつけた。小祝さくらら3人が6打差の2位。
明治安田レディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー・明治安田レディス最終日が10日、高知・土佐CC(6273ヤード、パー72)で行われ、2位と4打差の単独首位で出た2017、19年賞金女王・鈴木愛(セールスフォース)が4バーディー、2ボギーの70で回って通算16アンダーで制した。初日から首位を譲らない完全優勝を4日間大会で達成するのは自身初。昨年8月以来のツアー通算19勝目を飾り、強さを見せつけた。小祝さくらら3人が6打差の2位。
盤石のプレーで圧勝した。鈴木は出だしの1番で4メートルと入れてバーディー。2、3番で連続ボギーとし、小祝に1打差に迫られる場面も。それでも以降はパープレーで耐え、10番で88ヤードから20センチにつけてバーディー。16番も似た距離から2メートル半につけて1つ伸ばした。最終18番も4メートルのウィニングパットを決めてバーディー締め。6打差に満面の笑みを浮かべた。
「4日間通してショット、パットが安定していたけど、決勝ラウンドに入ってから予選よりショットが乱れた。パットは継続してよかったです。(小祝)さくらちゃんにガンガン追いつかれそうで(笑)。凄い緊張感を持ってできた。2、3番でバタバタ。チャンスらしいチャンスが少ない中でよく耐えた。9番のパーパットが大きかったと思う」
過去2度の賞金女王に輝いた鈴木は、昨年8月に2年1か月ぶりの復活優勝。昨季メルセデス・ランキング9位に入ったが、7か月勝利から遠ざかっていた。感覚を失うことを恐れてクラブを手放せない選手も多いが、オフは約1か月ラウンドをせずリフレッシュ。1月末から米合宿で集中的に練習し、前週の開幕戦14位などシーズンにしっかり合わせ、2戦目で幸先よく今季初優勝を飾った。
開幕前には能登半島地震の義援金として1000万円を寄付。人生を考える転機となった。
「地震もあって、その後に飛行機の事故もあって。地震で亡くなる方もいて寂しい気持ちになったし、自分も飛行機に乗ることが多いので、自分がそこにいてもおかしくなかった。自分の人生を考えた時、何が楽しかったかを考えると、パッと言えない自分がいました。プライベートもそこまで思い切り楽しめていない。やり残したことを考えた時にダラダラしている自分の印象しかない。
いつ自分の人生が終わっても後悔ないようにしないといけない。トレーニング内容もしっかりしないと。いろんな人に勇気、元気を与えらたらいいと思いましたが、それだけじゃなく衣服や日用品が渡ればいいなと思って贈りました」
義援金など寄付をするのは、一度や二度じゃない。実はプロになって以降、事あるごとに続けてきた。
「今までゴルフをする上でたくさんの方に自分の知らないところでも助けられてきた。キャディーさんも仕事として当たり前と思ってやっている人もいるけど、全部が当たり前じゃない。やってくれたことに応えたかったので、少しでも自分は力になりたいと思っていました」