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農業高校出身の157キロ大学生が侍に残した衝撃 井端監督もベタ褒め「プロでも苦戦するボール」

野球の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」第2戦が7日、京セラドームで行われ、日本代表「侍ジャパン」が2-0で2連勝。6投手をつなぎ、欧州代表に走者を1人も許さない完全リレーを披露した。3回から2番手で登板した中村優斗投手(愛知工大3年)は最速157キロを記録。井端弘和監督も「プロでも苦戦するボール」と手放しの褒めようだ。

3回から2番手で登板し、最速157キロを記録した中村優斗【写真:小林靖】
3回から2番手で登板し、最速157キロを記録した中村優斗【写真:小林靖】

愛知工大の中村優斗が投げた衝撃の11球、完全リレーを生んだ大学生の勢い

 野球の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」第2戦が7日、京セラドームで行われ、日本代表「侍ジャパン」が2-0で2連勝。6投手をつなぎ、欧州代表に走者を1人も許さない完全リレーを披露した。3回から2番手で登板した中村優斗投手(愛知工大3年)は最速157キロを記録。井端弘和監督も「プロでも苦戦するボール」と手放しの褒めようだ。

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 次代の侍を支える大学生の力投に、スタンドは目を奪われた。先発した金丸夢斗投手(関大3年)が2回をパーフェクト、4奪三振という衝撃デビューを飾ると、中村は「金丸よりいい投球をしたい」という思いでマウンドに立ったという。

 完全投球を上回るパフォーマンスなど、普通に考えればかなりの難易度。しかしそれをやってのけるのが大物の証だ。最速157キロの直球でスタンドを沸かせた。先頭のスクープを156キロの直球で二ゴロ、チェコ代表として昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でもプレーしたムジークは真っすぐで追い込み、外角へのスライダーを振らせた。更にバレリオを156キロで遊ゴロに仕留め、マウンドを降りた。投じた11球のうち、ストレート7球は全て155キロ以上。ファンの脳裏に名前を刻む快投だった。

 これには、試合後の井端監督も雄弁だった。「1球目のストレートから最後まで、155(キロ)を優に超えるアベレージを出している。スライダーも中々のキレで、プロでも苦戦するボール」と、早くも大学を出たあとをイメージしたかのような言葉を残した。

 長崎県出身の中村は、高校時代は県立の諫早農でプレー。2年夏の8強が最高成績で、新型コロナウイルスのために独自大会が開かれた3年夏は1回戦で敗れた。それが愛工大に進むと1年春からリーグ戦に登板。昨春には最多奪三振にも輝いた。身長176センチの決して大きくない体をいっぱいに使い、剛球を投げ込む。

 ライバル視した金丸とは「濃い時間だったな」と話したという。7回に、完全リレー達成を助ける超美技を披露した西川史礁外野手(青学大3年)を含め、大学生3人が作った流れにプロ選手が乗っての大記録だった。井端監督は「プロに入ってくる前の選手にも、これだけの選手がいる。アマ球界も盛り上がるし、今年の大学、高校生、社会人は楽しみですよ」。日本球界の層の厚さを見せつけるゲームとなった。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)


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