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選手が試合中に雪かき 劣悪ピッチでのU20アジア杯開催に豪元選手が怒り「選手の安全が第一よ!」

現地3日にウズベキスタンで開幕したU20アジアカップで、いきなり珍光景が繰り広げられた。降りしきる雪の中での試合となったオーストラリア―韓国戦で、選手たちが試合中に雪かきをするという事態に。オーストラリア紙は、元代表選手が「選手の安全が第一でなければならない」と運営側を猛批判していることを紹介し、厳しい局面に置かれていた現場の声を伝えている。

降りしきる雪の中での試合となったオーストラリア―韓国戦で、選手たちが試合中に雪かき(画像はイメージです)【写真:Getty Images】
降りしきる雪の中での試合となったオーストラリア―韓国戦で、選手たちが試合中に雪かき(画像はイメージです)【写真:Getty Images】

U20女子アジアカップ開幕戦での珍場面

 現地3日にウズベキスタンで開幕したU20アジアカップで、いきなり珍光景が繰り広げられた。降りしきる雪の中での試合となったオーストラリア―韓国戦で、選手たちが試合中に雪かきをするという事態に。オーストラリア紙は、元代表選手が「選手の安全が第一でなければならない」と運営側を猛批判していることを紹介し、厳しい局面に置かれていた現場の声を伝えている。

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 今年のU20W杯の予選を兼ねた今大会は、開幕から“大荒れ”だった。試合前から雪が降り、ゴール前やサイドは雪かきされていたものの、ピッチ上にも積雪がある状態。センターサークル、ペナルティーアークなど判定に関わるライン部分だけは雪が取り除かれていたが、一部では選手のスパイクが完全に隠れてしまうほど深い雪が残っていた。この日の主審は日本人の小泉朝香氏が務めていたが、一時は視界がかなり悪い中でのレフェリングを余儀なくされた。

 雪の部分ではボールも跳ねず、ドリブルもできず、雪かきがされた部分はボールも選手も滑るといった悪コンディション。FKのシーンでは韓国の選手がボール周辺を手で雪かきするというシーンも見られた。試合は韓国が前半に先制したものの、オーストラリアが後半に逆転して2-1の勝利。とはいえ、韓国のゴールはオーストラリアGKが手を滑らしてファンブルしたところを押し込まれたもので、ピッチ状態が結果を左右したといえるものだった。

 オーストラリア紙「ヘラルド・サン」は「“何てことが起こっているんだ”:若きマチルダスが『当惑する』場面に巻き込まれサッカーファンは激怒」との見出しで記事を掲載。「日曜日の夜にウズベキスタンで行われたAFC U20女子アジアカップの韓国戦で、若きマチルダスは優しく言えば異色な状況でスタートすることとなった」と記し「オーストラリアと韓国は、フィールドが雪で覆い尽くされ、両チームの選手たちが少なくともピッチの一部を除雪しようするなど、試練の状況に見舞われた」と異様な光景だったことを伝えた。

 同紙はこの状況を見たマチルダス(オーストラリア女子代表の愛称)の2人が運営を批判していることに触れている。「エイミー・チャップマンとMFのアレックス・シディアックは、ネット上で最も声を上げてコンディションを批判し、感情を爆発させた」と記したうえで、「私はまだこれを理解してない。この試合はどうなってるの?」「選手の安全が第一でなければならないわ」とX(旧ツイッター)にチャップマンが投稿した文面を紹介。また「シディアックは厳しい評価で『これでプレーしていいの?』と疑問を投げかけた」とも記している。

 また、記事内では「リア・ブレイニー監督は選手たちが大会中に同様の状況に直面する可能性があることを認め、厳しい批判にもかかわらず、これは選手たちが適応しなければならないものである」と現場の様子にも触れている。そのうえで「『何人かの選手にとっては、実際に雪を見るのが初めてだったので、彼女らを落ち着かせ、これは私たちが適応しなければならない状況だと理解させることが大切だった』と彼女は勝利後に語った」とピッチ内で冷静さを保つような采配を心がけたとしている。

(THE ANSWER編集部)

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