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田中恒成、世界最速4階級制覇も「通過点」 一夜明け判定決着に悔い「もっと気持ちを高めて…」

ボクシングのWBO世界スーパーフライ級新王者・田中恒成(畑中)が25日、世界最速4階級制覇から一夜明け、都内のホテルで会見した。前夜は東京・両国国技館で同級2位クリスチャン・バカセグア(メキシコ)に3-0の判定勝ち(116-111、117-110、119-108)。日本人3人目、かつ世界最速21戦目での4階級制覇を達成した。今後は4団体統一を目指す方針。試合を振り返り、次戦を見据えた。

一夜明け会見、4本のベルトを持つ田中恒成【写真:浜田洋平】
一夜明け会見、4本のベルトを持つ田中恒成【写真:浜田洋平】

一夜明け会見

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級新王者・田中恒成(畑中)が25日、世界最速4階級制覇から一夜明け、都内のホテルで会見した。前夜は東京・両国国技館で同級2位クリスチャン・バカセグア(メキシコ)に3-0の判定勝ち(116-111、117-110、119-108)。日本人3人目、かつ世界最速21戦目での4階級制覇を達成した。今後は4団体統一を目指す方針。試合を振り返り、次戦を見据えた。

 田中は新しいベルトを手に座った。試合後はホテルでゆっくり過ごし、睡眠も取れたという。家族から祝福も。今一番やりたいことについては「ダメージも疲労もない。やっとこのベルトを獲れて、安堵の気持ちでゆっくりしたいというより、気持ちは次に向かいたい。また頑張りたい想いが強いです」と早くも先を見据えた。

 田中は序盤から執拗なボディー攻めを受けたが、徐々にペースを握った。8回に左ボディーでぐらつかせ、連打でダウンを先取。終盤まで主導権を渡さず勝ち切った。2020年大晦日に井岡一翔(志成)に敗れて以来、3年2か月ぶりの世界戦。井岡、井上尚弥に続く日本人3人目の4階級制覇を達成した。しかも、元世界6階級制覇王者オスカー・デラホーヤ(米国)の24戦を上回る世界最速21戦目だった。

「落ち着いてパンチを見切って試合ができた。いいところと課題も両方出た試合だなと。次に繋がる試合だった。課題は大雑把にいうならKOできるかできないかという点。1日経ってみて、4階級制覇とこのベルトを目指していたけど、本当に自分の中で通過点だったんだなという想いが強い。今回の良い舞台でやれたのは嬉しい。(KO勝ちのために)冷静にやる中でどこで自分が気持ちを上げるのか、冷静になりすぎず、もっと気持ちを高めながらやりたい」

 判定決着には課題を口にした。

 同級は井岡がWBA王座、フェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)がIBF王座、ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)がWBC王座に君臨。井岡はかねてエストラーダ戦を希望しており、田中はマルチネスからIBF王座を奪い、2団体統一王者同士の対戦で井岡へのリベンジを描く。

「今後の目標はこの階級での4団体統一です。昨日は統一戦という言葉を出したけど、まずは指名戦になると思うので勝ち続けていきたい。これから世界王者としてどういうボクシングをしていくかが大事だと思う。でも、ボクシングのスタイルというより、失敗から時間がかかったけど、這い上がって王者になる。それで終わらず結果を見せていく。その過程が大事なのでそういうものを見せていきたい」

 これからも飛躍を目指していく。

(THE ANSWER編集部)


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