田中恒成、史上最速世界4階級制覇の快挙! 判定勝ち&通算21戦目「これが欲しかった」井上尚弥以来の日本人3人目
ボクシングのトリプル世界戦が24日、東京・両国国技館で行われ、WBO世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)王座決定戦では、同級1位・田中恒成(畑中)が同級2位クリスチャン・バカセグア(メキシコ)に3-0で判定勝ち(116-111、117-110、119-108)した。日本人3人目、かつ世界最速21戦目での4階級制覇が懸かった一戦。井岡一翔(志成)に敗れて以来、3年2か月ぶりの世界戦にたどり着いた。戦績は28歳の田中が20勝(11KO)1敗、26歳で世界初挑戦のバカセグアが22勝(9KO)5敗2分け。
WBO世界スーパーフライ級王座決定戦12回戦
ボクシングのトリプル世界戦が24日、東京・両国国技館で行われ、WBO世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)王座決定戦では、同級1位・田中恒成(畑中)が同級2位クリスチャン・バカセグア(メキシコ)に3-0で判定勝ち(116-111、117-110、119-108)した。日本人3人目、かつ世界最速21戦目での4階級制覇が懸かった一戦。井岡一翔(志成)に敗れて以来、3年2か月ぶりの世界戦にたどり着いた。戦績は28歳の田中が20勝(11KO)1敗、26歳で世界初挑戦のバカセグアが22勝(9KO)5敗2分け。
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田中は覚悟を決めた表情でリングに上がった。待ちわびた世界戦。初回から自慢のスピードと的確なブロックで相手の攻撃を防御した。3回以降は執拗なボディー攻めを受けたが、5回にボディーから連打で相手にダメージを蓄積。徐々にペースを握った6回、足の止まった相手を滅多打ちだ。8回に左ボディーでぐらつかせ、連打でダウンを先取。終盤までカウンターを上手く当て、最終12回は力を振り絞る猛攻で勝ち切った。
日本人の4階級制覇は井岡、井上尚弥の過去2人だけ。しかも、元世界6階級制覇王者オスカー・デラホーヤ(米国)の24戦を上回る世界最速21戦目での達成だ。
試合後のリングインタビュー。「応援ありがとうございました!」と感謝した田中は新たなベルトを巻き、「これが欲しかったんで、うれしいです」と笑みをこぼした。「3年2か月、苦しい時間があってこそだと思うので、あの時間は本当に良かった。試合前からでも、やってからも思っています」。史上最速4階級制覇については「純粋にうれしく思ってます。ただ3年ぶりの世界戦でこうして勝ててもちろんうれしいはずだけど、満足できてない自分がいることがうれしい」と話した。
さらに、次の目標を問われるとマイクを握った。
「僕はスーパーフライ級で4団体制覇すること目標を持っている。そして、井岡一翔選手へのリベンジももちろん目標にあります」とし、「ただ、僕個人の理想としてはまずIBF王者のフェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)を倒したいです。2つ持って井岡さんとこのリングに立つことが、僕の井岡さんへのリスペクトの気持ちです。リベンジした者がもう一度戦いたい。それくらいのものをかけてやる必要がある。必ず4団体統一をしたいと思います」と宣言した。
田中は2020年大晦日、WBO同級王者だった井岡に8回TKO負け。ダウンを2度奪われた後、みたび左フックを合わせられ、よろけたところでレフェリーに止められた。完敗、しかもプロ12戦目で初黒星。アマチュア時代から名を馳せ、プロでも世界最速タイ12戦目での3階級制覇などエリート街道を走ってきたが、大きな壁にぶつかった。
1年後の再起戦は石田匠に10回判定勝ち。4連勝で再び4階級制覇挑戦までこぎつけた。トレーナーも父・斉氏から変更。井岡戦以降は防御を磨いてきた。掲げた目標は4階級制覇と4団体統一。WBA王座を持つ井岡も当然ターゲットに入れていた。
この日はメインイベントでWBA世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)が同級9位ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)と初防衛戦。セミファイナルでは、元世界2階級制覇王者・中谷潤人(M.T)がWBC世界バンタム級王者アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に挑戦する。
(THE ANSWER編集部)