海外自転車レースで「心揺さぶるスポーツマンシップ」 順位落ちても激突選手を介抱、善行に称賛
自転車のワンデイレース、クラシカ・デ・アルメリアが11日にスペインで行われた。ゴール前は選手が一団となって激しい競り合いが続き、落車事故も発生。多くの選手がゴールを通過する中、後方からレースを進めた選手が自転車を降り、負傷した選手を介抱するシーンが見られた。欧州メディアが動画を公開すると、海外ファンからは「素晴らしい行い」「ジェントルメン」といった称賛の声が寄せられている。
スペインで行われた自転車ロードレース
自転車のワンデイレース、クラシカ・デ・アルメリアが11日にスペインで行われた。ゴール前は選手が一団となって激しい競り合いが続き、落車事故も発生。多くの選手がゴールを通過する中、後方からレースを進めた選手が自転車を降り、負傷した選手を介抱するシーンが見られた。欧州メディアが動画を公開すると、海外ファンからは「素晴らしい行い」「ジェントルメン」といった称賛の声が寄せられている。
ゴール目前、多数の選手が密集状態でラストスパート。スプリント合戦で、先頭やや後ろにいたスペインのマヌエル・ペニャルベルが他の選手によられるような形でフェンスに激突。転倒し、さらに後ろから来た2選手を巻き込んだ。ゴールまであと10メートルほどの地点で、ペニャルベルはうずくまったまま起き上がれなかった。
すると、後方でレースを進めていたフランス人レーサーのアドリアン・プティがこれに近づき、ゴールする前に自転車から降りてペニャルベルに歩み寄った。他の選手に抜かれて順位はどんどん下がるが、体をさすりながら声をかけて介抱。ペニャルベルは何とか体を起こし、救護スタッフが駆けつけるのを待っていた。
自分の順位より他の選手の心配をした心優しいプティの動画を、欧州のスポーツ専門局「ユーロスポーツ」ドイツ語版インスタグラムが公開。「これぞ心を揺さぶるスポーツマンシップ。アドリアン・プティに敬意。幸い、転倒したマヌエル・ペニャルバルに大きな怪我はなし」とつづって公開。海外ファンから多くの称賛のコメントが寄せられた。
「なんと素晴らしい行いなんだろう。これからも続けてほしい」
「なぜ誰も助けないのか」
「ジェントルメン」
「間違いなく最高」
「素晴らしすぎる」
「これが当然であるべき」
「偉大なスポーツマン」
「心の広い行いだ」
「ありがとう。けど、車が気づきもしないで通り過ぎて行ったね…残念ながら」
「それにしても他のライダーたち…。素晴らしい行動に大きな拍手を」
同メディアのドイツ語版は記事も掲載。「他の選手がお構いなしにゴールへと走る中でプティとクリーガーが転倒者を救助。フランスのプティがペニャルバールを、ドイツのクリーガーがハイメをケアした。両選手とも大きな怪我はなかった。転倒に巻き込まれたライダーの所属チームがXで真っ先に助けてくれたことに感謝と敬意を投稿すると、SNSではプティとクリーガーへの賛辞であふれた」と動画には映っていない場所でも選手同士の助け合いがあったと伝えている。
(THE ANSWER編集部)