高校バスケ界の名将が28年の監督生活に幕 個性派集団・市船を率いた信念とは?
「福井しあわせ元気国体2018」バスケットボール競技少年男子は4日、準決勝を実施。第1試合では福岡県が82-74で千葉県を破った。千葉を率いた近藤義行監督にとってはこの試合が、自身の28年間のコーチキャリアにおけるラストゲームとなった。
国体バスケ少年男子準決勝、千葉が福岡に敗れ、近藤監督はラストゲームに
「福井しあわせ元気国体2018」バスケットボール競技少年男子は4日、準決勝を実施。第1試合では福岡県が82-74で千葉県を破った。千葉を率いた近藤義行監督にとってはこの試合が、自身の28年間のコーチキャリアにおけるラストゲームとなった。
「さあ行け、さあ行けー!!!」
第4ピリオド開始3分ごろ、千葉の近藤監督の甲高くよく通った声が体育館中に響き渡った。高校バスケに関わる者にとっては馴染みの声が聞けるのも最後だと思うと、ただたださみしくなった。
市立船橋高校(千葉)の名物監督として知られた近藤監督は、今年4月より県の施設に勤務している。4月からは市立船橋の指導を新監督に譲り、この国体をもって高校バスケットの最前線から退くことを早くから決めていた。折しも、今年の国体は高校3年生主体のレギュレーションで実施される最後の年(来年度より16歳以下の開催となる)。週4回の練習会を3週間みっちりと行って福井入りし、順当に勝ち上がってきた。
準決勝の福岡戦は、第1ピリオドは互角の展開。しかし第2ピリオドに福岡が得意とする速い展開に持ち込まれると、このピリオドだけで31点の大量失点を喫する。ハーフタイムでしっかり修正し、第3ピリオドは濱野裕稀の得点や、兼重パトリック、ダォウタ・ジャキテェのゴール下での奮闘で互角の展開。第4ピリオドは冒頭の号令と共に巻き返しを図ろうとしたが、力及ばなかった。
「本来ならガードがディフェンスで仕掛けて崩したいところだったんですが、福岡にはこちらが何をやっても動じないガードが3枚もいる。なかなか難しかったですね。(決勝まで)あと一つ届かなかったけれど、3位といういい結果が生まれてよかったと思います」
近藤監督はラストゲームをこう振り返った。