1万人に迫る観客数に「驚いた」 日本代表ホーキンソン、来日当初の想像超えた“バスケ人気”を実感
遠方から訪れる観客が増加「素晴らしく、喜ばしいこと」
ホーキンソンが述べたように、今季のSR渋谷はたびたび試合のチケットが完売となる一方で、この日の試合前までの平均観客数は3981人と、4000人に満たない数字だった。それだけに1万人を超える観客を収容できる有明コロシアムでのゲームは、多くのファンを招くチャンスともなった。
結果的に観客数は9668人と、BリーグとB3リーグを通じて3クラブ目となる「1試合1万人」にはわずかに届かなかったものの、ホーキンソンは自らも活躍した昨夏のFIBAワールドカップを引き合いに出し、日本のバスケット界を取り巻く環境の変化を感じ取っているようだ。
「遠く離れた場所からも観客が訪れるということも含めて、ワールドカップの前後における大きな違いではないかと思います。遠くからも観に来てくれる人がいることは素晴らしく、喜ばしいことです。そういった人たちがいる、サポートしてくれるからこそ、盛り上がりの中でのパフォーマンスにもつながりますし、後押しを受けて勝利することもできます。ファンの方々に『喜びを返す』ことを大切にしたいですし、エナジーをもらった分、試合で返せたらと思いながらプレーをしています」
一方で、今回の試合で着用したサードユニフォームについて、ホーキンソン個人は「初めて着るタイプの色」としつつも、気に入った様子を見せていた。それというのも、SR渋谷との契約時に浮かび上がったエピソードがきっかけなのだという。
「移籍する際にサンロッカーズのクラブオフィスへ、契約のサインをするべく向かったのですが、その日はちょうど僕の誕生日(6月23日)でした。まさかとは思いましたが、ソニックと同じ誕生日だったんです。素敵な出会いだったと思わされたと同時に、それもあってソニックをあしらったロゴに対しても愛着が湧いています」
日本のテレビゲーム史の象徴的存在であるソニックの後を追うように、ホーキンソンが日本バスケット史の象徴とされる日は訪れるのか。この夏に予定されるパリ五輪での活躍を含め、より長く、力強い活躍を期待したい。
(荒 大 / Masaru Ara)