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井上尚弥10回KOで「年間最優秀」論争が白熱 米記者「イノウエは無視するには良すぎる1年だ」

ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦12回戦が26日、東京・有明アリーナで行われ、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)がWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)に10回1分2秒KO勝ち。男子では世界2人目、アジア人初の「2階級4団体統一」の歴史的偉業を達成し、世界戦通算勝利も日本人最多タイの21勝に伸ばした。海外では「年間最優秀選手」についても議論が起きており、欧米の記者たちは井上を候補の1人に挙げている。

タパレスにKO勝ちした井上尚弥【写真:荒川祐史】
タパレスにKO勝ちした井上尚弥【写真:荒川祐史】

世界Sバンタム級4団体統一戦

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦12回戦が26日、東京・有明アリーナで行われ、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)がWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)に10回1分2秒KO勝ち。男子では世界2人目、アジア人初の「2階級4団体統一」の歴史的偉業を達成し、世界戦通算勝利も日本人最多タイの21勝に伸ばした。海外では「年間最優秀選手」についても議論が起きており、欧米の記者たちは井上を候補の1人に挙げている。

 歴史的偉業は世界の記者をも虜にした。昨年12月にバンタム級で4団体統一を果たした井上は、階級を上げた今年7月のWBC&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチで王者スティーブン・フルトンを撃破。さらに今回タパレスをKOし、わずか2戦でスーパーバンタム級でも4団体統一を成し遂げた。

 X(旧ツイッター)上の海外記者は、年間最優秀選手は誰になるかに注目。英ラジオ局「トーク・スポーツ」のマイケル・ベンソン記者は「あなたの意見では2023年のボクシングの最優秀選手賞は誰? ナオヤ・イノウエ? テレンス・クロフォード? デビン・ヘイニー?」と問いかけ、7月に世界ウェルター級4団体統一を果たしたクロフォード、12月にWBC世界スーパーライト級王座に就いたヘイニーと井上を併記して意見を求めた。

 米著名ボクシングジャーナリストのダン・ラファエル氏は「年間最優秀選手を決める時だ。イノウエ、ヘイニー、ベナビデス、クロフォードを含む良い候補が並んでいる」とつづり、11月にWBC世界スーパーミドル級暫定タイトル戦を制したデビッド・ベナビデスの名前も加えた。

 米専門メディア「ボクシングシーン.com」のジェイク・ドノバン記者は「誰が年間最優秀選手賞を受賞するか分からない。バド(クロフォード)が立場を確固たるものにする今年2試合目を出来なかったのが悔やまれる。何年も実現しなかった試合による結果であることを考えると皮肉だ。イノウエとヘイニーは無視するには良すぎる1年を過ごした」と難しい選考を強調した。

 世界で最も権威ある米ボクシング専門誌「ザ・リング」で格付け評議員を務めるアダム・アブラモウィッツ氏は「クロフォードとイノウエの年間最優秀選手賞同時受賞だ。今年こそその年だ。なぜ分けなければいけない?」と同時受賞の“仰天プラン”を掲げている。

(THE ANSWER編集部)


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