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井上尚弥、闘志は「内に秘めた」 両者計量パス、タパレスの減量ぶりに納得「昨日より一段と絞った」

ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦が26日、東京・有明アリーナで行われる。25日は前日計量が神奈川・横浜市内のホテルで行われ、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)が55.2キロ、対戦相手のWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)が55.0キロで一発パス。世界が注目する一戦が成立した。戦績は30歳の井上が25勝(22KO)、31歳のタパレスが37勝(19KO)3敗。

前日計量を行った井上尚弥【写真:荒川祐史】
前日計量を行った井上尚弥【写真:荒川祐史】

井上尚弥&タパレスが前日計量

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦が26日、東京・有明アリーナで行われる。25日は前日計量が神奈川・横浜市内のホテルで行われ、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)が55.2キロ、対戦相手のWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)が55.0キロで一発パス。世界が注目する一戦が成立した。戦績は30歳の井上が25勝(22KO)、31歳のタパレスが37勝(19KO)3敗。

 ついに決戦の舞台が整った。井上から計量台へ。黒のパンツ姿になり、55.2キロとコールされると、両腕で力こぶをつくってバキバキの肉体をアピールした。一方、タパレスも一発クリア。頬がこけ、目がくぼんだ様子だったが、きっちりと仕上げてきた。写真撮影の後は恒例のフェイスオフ。睨み合いは8秒ほどだった。最後は井上から握手を求めて両者にこやかに終わり、両陣営の拍手がなる中、友好ムードが漂った。

 リカバリー後に取材に応じた井上は「バッチリです」と笑顔。同級転向2戦目で「フィット感はかなりある。前回(体重を)つくる過程でこうしたら、ああしたらっていうのは見えた。それは試合後に(チームで)話した。そこはプラスになってよく仕上げられた」と自信を見せた。

 高揚感については「試合前日なので内に秘めたものがある」と闘志。24日の会見に続き、自分から握手を求めたことについては「フェイスオフは長くやっても仕方ないので。タパレスの表情を見れたし、いいかなと」と明かした。

 タパレスの減量ぶりについては「昨日より一段と絞ったなと。楽ではないのかなと思う」と体重をつくってきたことに納得感を示し、「ただ、アンダーで仕上げてきた。ここからのリカバリーをお互いにどうするか。それが差になる」と吐露。試合に向けて「自分は前回60.1キロだったので、それくらいで今回もリングに上がりたい」と描いた。

 昨年12月にバンタム級(53.5キロ以下)で4団体統一した井上は、スーパーバンタム級転向初戦となった今年7月、スティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ちで2団体の王座を奪取。今回が同級2戦目。勝てば世界2人目、アジア人初の「2階級4団体統一」の偉業となる。

 サウスポーのタパレスは、元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ氏の設立した「MPプロモーションズ」に所属。4月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に判定勝ちし、番狂わせで2団体の王座を奪取した。何度も不利な下馬評を覆し、ついた異名は「ナイトメア(悪夢)」。勝てばフィリピン人初の4団体統一となる。

 タパレスは2017年4月に大森将平とのWBO世界バンタム級王座初防衛戦の前日計量で0.9キロ体重超過し、王座を剥奪された過去がある。視察した7月の井上―フルトン戦では減量期ではないとはいえ、ふっくらした様子。今回も減量具合が心配される声もあったが、今月20日の公開練習では「残り1.36~1.81キロだ」、24日の会見では「あと1キロもない」と自信を見せていた。

 試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。

(THE ANSWER編集部)


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