「迷い」を消した同僚の言葉 Bリーグ静岡の司令塔・岡田雄三、殊勲の3Pを生んだ意識の変化
12月は上位陣との連戦「守り方の遂行力をしっかり持たないといけない」
岡田に限らず、山田安斗夢や吉田健太郎など、静岡のオフェンスは決して体格的には大柄ではないガード陣が所狭しとコート上を走り回り、時には外国籍選手にさえ立ち向かってゴール下まで切り込む。一方でブロープレーのようにアウトサイドで強みを見せる外国籍選手がプレーする際には、日本人ビッグマンの加納誠也や、幅広いポジションを守れる新川敬大などがきっちりとディフェンスで面を取り、ミスマッチを潰していく。開幕からの2か月弱で10勝目を挙げ、ここからも波に乗っていきたいところだろう。
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ただ、12月には東西それぞれの地区で上位につける熊本ヴォルターズ(2、3日)、ライジングゼファー福岡(9、10日/23、24日)、アルティーリ千葉(16、17日)、滋賀レイクス(29、30日)との戦いが待ち受ける。ディフェンスの強度を含めて、相手が狙ったプレーをさせないという強みもあるこれらのチームとの戦いは、静岡にとっては山場であり、今後に向けた試金石にもなっていくだろう。
岡田は12月の戦いに向けて、次のように意気込んだ。
「10月、11月でなるべく勝ち越しを作って、12月に向けてチャレンジをしていくというイメージはチームのみんなが持っていると思います。次節は熊本さんと当たることを含めて、12月はシビアな試合が増えていく中、チャレンジをしていくだけだと思います。うちは相手の出方によって、ディフェンスで前からプレッシャーをかけたり、後ろに下がってヘルプに徹したり、守り方を変えていくチームです。まだ対戦していないチームとの戦いになりますが、守り方の遂行力をしっかり持たないといけないはずです」
戦いのステージが一段上がる中で、岡田は持ち前の強心臓を取り戻したようにも見える。上位陣を相手にしても変わらないプレースタイルを見せることで、自らの、そしてチームの存在感を高めていける12月にできるか。静岡にとって相手の脅威になるべき男が、全開モードになりつつあると言えそうだ。
(荒 大 / Masaru Ara)