まさかの「+35」も経験、大スランプ克服の西郷真央が堪えた優勝の涙 特別の感謝を母と師匠に
女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディスは12日、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)で最終日が行われた。2打差の首位で出た西郷真央(島津製作所)が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算16アンダーで優勝。昨年5月のブリヂストンレディス以来、1年6か月ぶりのツアー通算6勝目を挙げた。ウイニングパットの直後、天を見上げて感極まった22歳。長い不振に別れを告げる勝利に、「カップインした瞬間、今まで辛かった思いとかいろんな気持ちがこみ上げてきた感じでした」と会見で感慨深く語った。
女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディスは12日、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)で最終日が行われた。2打差の首位で出た西郷真央(島津製作所)が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算16アンダーで優勝。昨年5月のブリヂストンレディス以来、1年6か月ぶりのツアー通算6勝目を挙げた。ウイニングパットの直後、天を見上げて感極まった22歳。長い不振に別れを告げる勝利に、「カップインした瞬間、今まで辛かった思いとかいろんな気持ちがこみ上げてきた感じでした」と会見で感慨深く語った。
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涙は必死に堪えた。2位に3打差をつけて迎えた18番パー4、ウイニングパットを沈めた西郷は天を仰いだ。「涙が出そうになりましたけど、それよりも喜びの気持ちが勝って、これまでの5勝とはまた違った気持ち」。小祝さくら、鈴木愛らに労われると笑顔も見せ、久々の優勝を噛み締めた。
長いトンネルだった。昨年は開幕戦から出場10戦で5勝を挙げる快進撃。圧巻の強さで注目されたが、その後は優勝から遠ざかった。昨季最終戦のJLPGAツアー選手権リコーカップではまさかの「+35」。昨年、首の寝違えから負担のないスイングを目指したことで、少しずつ狂っていった。オフの期間は「先が見えない感覚」だったと振り返る。
「何をしてもうまくいかないことが多くて。ずっと練習して寝るまでもいろんなことを考えてというのが凄く長かったので、実際開幕して思うような結果も出ず、夏場までには戻したい気持ちがあったんですけど、思っているよりも調子が悪い期間が長かった」
昨季終了後、約2週間はクラブを握らなかった。スランプの中で支えになったのは「大丈夫」の言葉。そっと見守ってくれた師匠のジャンボこと尾崎将司氏には「それが打てたら大丈夫だという言葉もいただいて、自信につながったと思います」。同じ言葉をかけ続けてくれた母にも「そんな言葉がなければ頑張って来れなかった。その一言がすごく大きかった」と感謝した。
球筋をドローのイメージに変えたことが復調の大きな要因に。「過去の5勝より納得いくショットが多かったので、凄く成長して6勝目を挙げられた」と喜んだ。米ツアーの最終予選会(Qスクール)を受験予定。「しっかり気持ちを切り替えて、また練習していきたい」。最高の形で弾みをつけた西郷は晴れやかな表情だった。
(THE ANSWER編集部)