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バスケ八村阿蓮、負傷者続出の緊急事態で躍動 B1群馬HC「次のレベルに向かうパフォーマンス」

コンバート後も「フィジカルを使ったプレー」を徹底

 八村は昨季から、水野HCの意向もあって、力強さを求められるパワーフォワード(PF)のポジションから、オールラウンドなプレーを求められるスモールフォワード(SF)へとコンバートされた。コンバート当初こそ、我慢の戦いもしばしば見られたが、ここに来てSFポジションの第1選択肢だったジョーンズの離脱という形で追い風が吹いている。この日は茨城のトーマス・ケネディや山口颯斗といったウイングのスコアラーをタフに守り、時には元オーストラリア代表のビッグマン、アンガス・ブラントに対しても真っ向から当たっていった。

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「フィジカルを使ったプレーは、僕にとっては強みだろうし、それをやれなければいけない。コーチからもハードなプレーを求められている中で、僕自身が次のステップに行くためには、どの試合でも徹底していけるかが大事になると考えています。ディフェンスができていると、僕自身もオフェンスに対して良いリズムを作っていけるし、自然と良い結果につながっていくとも感じています。今後も、ディフェンスからの入りを重視したいです」

 B2からB1を目指した時代以来、群馬の強烈なカラーとなっていったのが、個人の能力をベースにした打開であり、その強烈さが相手をたびたび飲み込んできた。だが、現在のチーム状況が、そうしたスタイルを見直すきっかけになっているとも八村は話す。

「チームが厳しい状況になると、個々の力に頼って空回りして、どんどん悪い方向に行ってしまうことがありました。現に(茨城戦の前の)3連敗もそこが理由だったと思います。チーム全員で改善を狙って、良いボールムーブメントも作ることができたし、アシストの多さとして表すことができたと思います(第1戦では群馬18:茨城11)」

 群馬にとっては決して思い描いた形ではないかもしれないが、八村がここで目覚めることは、チーム、そして彼自身にとっても大きなきっかけとなっていくはず。今後への抱負を尋ねられた八村は、改めて感触の良さを覗かせた。

「今、トレイがいないという状況で、僕がスターターとして出ることができていて、自然とプレータイムも増えています。今後、トレイが戻ってきた時にはプレータイムの変化はあるかもしれませんが、プレータイムが減ったからといって、今見せている姿勢をなくしてしまっては、後戻りになってしまうと思うんです。傷んでいる選手たちが戻ってきても、積極性を出しながらプレーをしていきたいと思います」

(荒 大 / Masaru Ara)


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