イ・ボミ「笑顔で終わりたい」 日本最終戦へスマイル会見「幸せ。ここまで愛されるとは」
女子ゴルフの国内ツアー・NOBUTA GROUP マスターズGCレディースが19日から4日間、兵庫・マスターズGC(6495ヤード、パー72)で行われる。日本ツアー引退試合となる韓国の2015、16年賞金女王イ・ボミ(延田グループ)は17日、練習ラウンド後に会場で会見。最後まで笑顔を届けることを誓った。
NOBUTA GROUP マスターズGCレディースが19日開幕
女子ゴルフの国内ツアー・NOBUTA GROUP マスターズGCレディースが19日から4日間、兵庫・マスターズGC(6495ヤード、パー72)で行われる。日本ツアー引退試合となる韓国の2015、16年賞金女王イ・ボミ(延田グループ)は17日、練習ラウンド後に会場で会見。最後まで笑顔を届けることを誓った。
いよいよ、ボミの日本最終戦が始まる。韓国ツアーの賞金女王として2010年に日本ツアー予選会を受け、11年開幕戦から参戦。15年に7勝で国内男女両ツアー史上最高賞金額(2億3049万7057円)を稼ぎ、翌16年まで2年連続賞金女王に輝いた。ツアー通算21勝を誇る35歳。今週は、賞金女王になった時代を支えた日本歴代最多40勝の清水重憲キャディーと再びタッグを結成した。
初日は午前8時30分に10番からスタート。親交の深い小祝さくら(ニトリ)、長年ツアーを一緒に戦ってきた上田桃子(ZOZO)と同組となった。今季は出場7試合で予選通過はない。最後に決勝ラウンドに進んだのは、33位だった昨年のこの大会だった。
赤い長袖をウェアを着たボミは、持ち前の笑顔で会見に登場した。主な一問一答は以下の通り。
――今の気持ちは。
「正直、まだ今週で終わるとはあまり感じていない。練習していても『長いな~』って思います」
――コンディションは。
「最後なので体は絶好調と思って行くしかないと思います」
――この試合が最後の理由。
「所属選手なのでここで挨拶した方がいいかなって思って。でも、凄く不安はあります(笑)」
――思い出の試合は。
「たくさんありすぎて。一つだけ言うとすると、所属選手としてここで凄く緊張してできなかったことですね」
――ファンへの想い。
「ここまで愛されると思っていなかったし、たくさんの方に支えられて凄く成長できた。ゴルフ選手として、人間として成長できるように温かい応援があり、幸せでした。成績が出ないと恩返しできない気持ちが強い。最近は心が痛い(笑)。しんどいけど、今週は最後なので、ゴルフは1打ではなく18ホールあるし、4日間でいいプレーができるように見せたい」
――目標は。
「日曜まで残って笑顔で終われるように、頭の中で想像しています」
――福岡の試合で博多弁を使っていたことも。いつも工夫するファンサービスについての考えを。
「皆さんをギャラリーとも、ファンとも思わない。人と人が会うことだと思っています。私の印象より、その場を楽しかったって思ってもらいたかった。私のために周りの人が楽しくしてくれたので、私もそれをしたかった。私はいろんな方に会えたのが楽しい。あの人が嫌とか思わないし、私のためにみんなが来てくれるし、いい想いをして帰ってもらえたらいい」
――今週の意気込みを開催地の関西弁で言うなら?
「ぼちぼち上手くいきたいです(笑)」
――清水キャディーと再びタッグ。
「4年ぶりにノリさんとやる。ノリさんは考えたことを教えてくれる。私は方向性を大事にしすぎていると。まずは一旦打っていくことが大事。それで練習したら球が上がるようになっている。明日からは緊張してどうなるかわからないけど、そういうイメージ、ノリさんの考えで初めて会った時のような気持ちでいきたい。ゴルフが上手くなった理由はノリさんがいてくれたのが大きい。日本での最後の試合は、ノリさんといい思い出で終わりたいとずっと思っていた」
――笑顔でいられる理由。
「周りが面白いから(笑)。ノリさんも、マネージャーさんもいい方ばかり。私が笑わない時間をつくらないように楽しいことを言ってくれる。お母さんも笑ったら良いことがあるって言ってくれるので。たまに笑顔がしんどい時もある。ショットが悪い時に怒った時もあるけど、今は反省しています(笑)。なんでこういうショットを打ったのかなって思った時はクラブを投げたくなるけど、お母さんはそういう姿を見たくないと」
――引退宣言して今季に入った。ファンの反応は。
「私は今年で終わる気持ちはなかった。今の瞬間を毎日頑張ってきました。でも、ギャラリーさんを見ると、もっと強い気持ちで精一杯頑張る姿を見せたかった。成績が悪くても温かくて感謝しています。ツアー選手で恩返しができるのは成績だけ。これからは何で恩返しできるか考え中です。でも、私は日本と離れるつもりはないし、また会いましょうという気持ちです」
――韓国ツアーでは出るのか。
「日本ツアーのおかげで永久シードをいただけた。それがなければ韓国ツアーはなかった。来年はやるつもりはないけど、時間が経ってゴルフの試合が恋しくなるかもしれない。そしたら試合に出るかもしれない。今は決めていないです」
――ご主人(俳優イ・ワン)は来場するか。
「明日来ます。来なかったら仲が悪いんじゃないかって噂になりますね(笑)」
――練習ラウンドも和やかだった。
「私のいいところを選手たちは見ていた。『あの時はこうだった』と今との違いを言ってくれた。でも、今はできないのに一生懸命やるから難しかったです(笑)」
――このコースでの思い出が蘇った。
「いいイメージしかないから、逆に今はその球を打てないから残念な気持ちが強い。頭の中はいいマネジメントができるけど、そういう力強い球が出せないから悩みになる」
――この会場に来るまでにどんな思いを抱いたか。
「先週が終わって『寝られないかも』って言ったけど、ちゃんと寝られました(笑)。疲れすぎて、日曜もここで練習したし、もっと寝たいとか思ったので。予選を通りたい。体の方向性に意識しすぎて回れない。それをずっとできないからいいイメージをつくるのが難しいけど、今週はイメージを大事にして、ボール、スイングを気にせずイメージで勝負したい。また疲れて寝ると思います(笑)」
――清水キャディーとの思い出。
「最初に来た時から私のプレーを見てくれていた。スイングより、ショートゲームをもっと上手くすべきじゃないかと言ってくれて、リカバリーも上手くなった。マネジメントも韓国ではあまり考えていなかったけど、日本に来ていろんなことを教えてもらった」
――清水キャディーは日本女子プロ選手権で初コンビで優勝した時だと。
「私は優勝したことより、ノリさんが泣いたことがびっくり。なんで泣いているですか?って聞いたら、久しぶりの優勝だからって。それが驚きました(笑)」
(THE ANSWER編集部)