MGCでパリ五輪マラソン代表2枠死守へ 一山麻緒「勝ちだけ考えてきた」鈴木亜由子「自分に勝つ」
陸上の2024年パリ五輪マラソン日本代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日、東京・国立競技場を発着とする都内のコース(男子は午前8時、女子は同8時10分号砲)で開催される。男女とも上位2人が代表権を獲得(3位は選考対象選手に)。13日は出場選手が都内で会見し、意気込みなどを語った。
パリ五輪代表選考会・MGCが15日号砲
陸上の2024年パリ五輪マラソン日本代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日、東京・国立競技場を発着とする都内のコース(男子は午前8時、女子は同8時10分号砲)で開催される。男女とも上位2人が代表権を獲得(3位は選考対象選手に)。13日は出場選手が都内で会見し、意気込みなどを語った。
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前回2019年の約2倍となる男子61人、女子24人がエントリー(13日時点)。男女別に行われた会見には出場全選手が登壇した。26歳の一山麻緒(資生堂)は、東京五輪8位で日本人では04年アテネ五輪の野口みずきさん以来の入賞。目標ボードには「パリ」、ここを見てほしいというポイントには「どんな展開でも勝つ姿」と記し、大一番へ言葉を繋いだ。
「ここに向けて勝つことだけを考えて、どんなレース展開でも最後はパリの切符を手にすることだけを考えて練習してきた。今回のコースに似せたようなコースを使って大事なポイントをやってきた。明後日は勝つことだけを考えて走りたい」
昨年7月のオレゴン世界陸上は、レース直前に新型コロナウイルス陽性で無念の欠場。昨年12月に肋骨を疲労骨折し、今年3月の東京マラソンはレース前の会見で涙ながらに万全ではないことを告白。日本人7番手の2時間31分52秒で14位だった。今回が7か月ぶりのマラソンとなり、夫の鈴木健吾とともに夫婦で代表入りを狙う。
前回大会2位の32歳・鈴木亜由子(日本郵政グループ)は東京五輪19位。22年ベルリン、23年名古屋ウィメンズと自己ベストを連発し、2度目のMGCで3度目の五輪代表入りを目指す。目標ボードには「自分に勝つ」、ここを見てほしいというポイントには「気持ちを込めた走り」と記した。
「世界ではとてつもないタイムが出ている。ただ、タイムだけに注目するのではなく、一歩一歩が大事。力強さがMGCでも五輪でも求められる。アップダウンとかをやってきました。速さも求められるので自分に壁をつくらずにペースを上げてやってきました。今回もベストを尽くしたい」
27歳の前田穂南(天満屋)は前回大会で中盤から独走し、2時間25分15秒で優勝した。しかし、五輪は33位。その後も故障や体調不良などで結果を出せない日々が続いた。それでも、五輪以来のマラソンだった23年名古屋ウィメンズで自己新の2時間22分32秒をマーク。再びMGCのスタートラインに立つ。目標ボードには力強く「連覇」、ここを見てほしいというポイントには「軽快な走り」と記した。
「距離を走り込んで、スピードも重視してきました。速いペースでリズムをつくることで、勝負ということではタイムより、自分の速いペースで走ること。タイムより自分のペースで走ることが大事。前回大会よりも自分の中でしっかりイメージしながら取り組めたと思います」
42.195キロのコースも前回以上に厳しさを増したデザインに変更された。周回コースを2周する(8キロ付近から33キロ付近まで)設定。180度方向転換する折り返し地点は前回の2倍となる計6か所に。ほぼ直角のコーナーが14箇所、ゴールまでの残り5キロは上り基調な上に、さらに細かいアップダウンが2箇所あるため、選手にとっては肉体的、精神的な強さが問われるタフなコースとなっている。
新谷仁美(積水化学)は五輪出場よりも日本記録更新を優先し、MGC出場権を持ちながら出場辞退。8月のブダペスト世界陸上に出場した松田瑞生(ダイハツ)と佐藤早也伽(積水化学)もコンディション不良で欠場したが、同代表の加世田梨花(ダイハツ)、安定感に定評のある安藤友香(ワコール)らが2枠争いに食い込んでくるとみられる。
(THE ANSWER編集部)