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原英莉花、優勝会見で涙「辛かった」 腰痛に打ち勝ち679日ぶり復活V「戦い抜いた気持ちが強い」

女子ゴルフの国内メジャー・日本女子オープンは1日、福井・芦原GC海C(6528ヤード、パー72)で最終日が行われ、2020年大会女王・原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダーで優勝。3年ぶりのメジャー制覇を成し遂げた。ツアー優勝は21年11月21日の大王製紙エリエールレディス以来の通算5勝目。長年悩まされた腰のヘルニア摘出手術を今年5月17日に受けて復活V。笑顔が多かったが、優勝会見では涙も見せ「長かったけれど、戦い抜いた気持ちが強い」と万感の思いも口にした。

日本女子オープンで優勝し、ガッツポーズする原英莉花【写真:Getty Images】
日本女子オープンで優勝し、ガッツポーズする原英莉花【写真:Getty Images】

国内メジャー・日本女子オープン

 女子ゴルフの国内メジャー・日本女子オープンは1日、福井・芦原GC海C(6528ヤード、パー72)で最終日が行われ、2020年大会女王・原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダーで優勝。3年ぶりのメジャー制覇を成し遂げた。ツアー優勝は21年11月21日の大王製紙エリエールレディス以来の通算5勝目。長年悩まされた腰のヘルニア摘出手術を今年5月17日に受けて復活V。笑顔が多かったが、優勝会見では涙も見せ「長かったけれど、戦い抜いた気持ちが強い」と万感の思いも口にした。

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 長いトンネルを抜け、原が歓喜の瞬間を迎えた。2位の菊地に1打差の首位で出た最終日も、多くのギャラリーを引き連れた。3番パー3で菊地に一時首位に並ばれたが、5番パー5で圧巻の2オンから見事なイーグル。静かにガッツポーズを作った。その後もスコアを伸ばし、最後まで譲らず。最終18番パー5でウイニングパットを沈めると、右手を突き上げて歓喜。ギャラリーの拍手に笑顔で応えた。優勝インタビューでは「本当にうれしい気持ちでいっぱい。どん底を経験して、常に前向きにとらえられるようになった」と話し、涙は見せなかった。

 優勝ブレザーをまとって臨んだ会見では「長かったけれど、戦い抜いた気持ちが強い」と率直な思いを口にした。これで679日ぶりのツアー通算5勝目。うち3度がメジャー大会と大舞台の強さを見せている。「(秘訣は)分からない。メジャーに強いのかな……でも難しいコースセッティングで、自分の味が出せたかなと思う」と満足げだった。

 渋野日向子、畑岡奈紗らと同じ1998年度生まれの“黄金世代”。19年のリゾートトラストレディスでツアー初優勝を果たし、20年には日本女子オープン、JLPGAツアー選手権リコーカップの国内メジャー2戦を制した。しかし、腰痛との戦いが長引き、21年の大王製紙エリエールレディスで通算4勝目を挙げてからは優勝から遠ざかった。今年5月17日には腰のヘルニア摘出手術を受けた。シーズン中の一大決心だった。

 笑顔が目立った原だったが、昨シーズンを振り返ると涙もこぼれた。「普通の状態なのに、シード権も取れないのじゃないかと思いながら夏場から戦っていた。辛かった」。中盤に9戦中6度の予選落ちを経験するなど「どん底」も味わった。

「落ちてる時でも、一緒に戦っている人がいる。頑張らなきゃ」。気持ちは折れなかった。「まさか手術するとは思わなかった。正直、選手生命は短いのかなと思っている中で、できることを前向きに戦っていく」。痛み止めの注射を打つなどやりたい練習もなかなかできない中で戦っていたが、痛み止めの効きも悪くなり、将来を見据えて手術にも踏み切った。

 不安なく練習できることで懐かしい気持ちも甦った。「腕を磨けず臨んでいたもどかしい時期を越えて、子どもの頃に戻った。押し殺していた気持ちが復活している。楽しく、悔しい気持ちも持ててプレーしている」。米ツアー挑戦も見据える原が、確かに殻を破った。

(THE ANSWER編集部)


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