女子ゴルフ史上初・双子がともに複数回V達成 2勝目の姉・岩井明愛は涙「凄く長いように感じた」
女子ゴルフの国内ツアー・住友生命Vitalityレディス 東海クラシックは17日、愛知・新南愛知CC美浜C(6534ヤード、パー72)で最終日が行われ、単独首位で出た岩井明愛(Honda)が4バーディー、1ダブルボギーの70で回り、通算15アンダーで3日間首位を譲らない完全優勝。今季・通算ともに2勝目を飾った。4勝を挙げている妹・千怜と揃ってツアー複数Vを達成。優勝会見では「凄く長いように感じた」と感慨深く語った。
国内ツアー・住友生命Vitalityレディス
女子ゴルフの国内ツアー・住友生命Vitalityレディス 東海クラシックは17日、愛知・新南愛知CC美浜C(6534ヤード、パー72)で最終日が行われ、単独首位で出た岩井明愛(Honda)が4バーディー、1ダブルボギーの70で回り、通算15アンダーで3日間首位を譲らない完全優勝。今季・通算ともに2勝目を飾った。4勝を挙げている妹・千怜と揃ってツアー複数Vを達成。優勝会見では「凄く長いように感じた」と感慨深く語った。
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岩井は初日に9バーディー、ボギーなしの「63」で9アンダーと猛烈なスタートダッシュで首位に立った。2日目はボギー2つ、ダブルボギー1つを叩いたものの、8バーディーを取って「68」で通算13アンダーに伸ばす。2位に3打差で迎えた最終日は12番までに3バーディーで安定していたものの、14番パー4でバンカーから放った第2打がグリーンを大きくオーバーし、OBに。しかし、なんとかダブルボギーでしのいで逃げ切った。
優勝会見ではこの日、「ヤーテージブックをロッカーに忘れた」と思わぬスタートだったことに頭をかいた。1番のティーグラウンドに立って気付いたそうで「あまり時間がなかったし、いいやと思って(笑)。キャディーさんが持っていたので共有しながら」と明かした。「14番のバンカーショットは自分ではびっくりしたけれど、それ以外は安定したプレーだった」と納得の1日だった。
ウイニングパットを決めると、大歓声を浴びた岩井。両手を掲げて天を仰ぐと涙を流した。同伴競技者たちとハグをかわし、笑みをこぼした。
「(2勝目まで)凄く長いように感じた。上位で戦うことが増え、あとちょっとのところで負けて、勝ちたくても勝てない試合が多かった。(涙は)ホッとしたのもありますし、2勝目できないと思っていた部分もあったので、不安との闘いもあった」
21歳の岩井は4月のKKT杯バンテリンレディスでツアー初優勝。昨年、2勝を挙げていた妹・千怜とともに史上初のツアー双子Vを飾っていた。以降は2位が5度。5月のRKB×三井松島レディスでは、千怜とこれまた史上初の双子プレーオフを戦うなど、常に上位を争ってきたが、あと一歩優勝に届いていなかった。
優勝スピーチでも「2勝目がなかなかできなくて……不安もあった」と声を震わせた明愛。この日はOBを打っても精神が乱れない、以前と違う自分に気づいた。「OB打っても大丈夫だろうと思う自分がいた。最終日に優勝争いをしている中だと、自分のゴルフではトラブルとかだったり、ミスが1度はついてくるものだと思う。余計に心を広くして」。泰然とゴルフを続けて、欲しかった2勝目を掴んだ。
これで今季2勝で通算4勝目を挙げている千怜とは2勝差に。双子が揃ってツアー複数Vを達成するのも、もちろん初めての快挙だ。「賞金女王とかはあまり考えていないけれど、いずれは狙いたい。今年もチャンスだと思う。目標は立てていなかったけれど、これから立てるんじゃないかなと思います」。年間女王も狙える位置につける明愛が、確かに殻を破った。
(THE ANSWER編集部)