保存療法を選んでも「結果として手術を受けることになる」

　はっきりと“損失”を口にする人もいる。別のナ・リーグ球団幹部は「負傷の度合いは彼の市場に影響を及ぼすだろう。手術しようと保存療法にしようと、いずれにせよ、彼の契約全体から1億ドル（約146億円）削られることになるかもしれない」と語った。また治療法の選択について「保存療法になったとしても、多くの場合、結果として手術を受けることになる。つまりどうなろうとリスクはあるのだ」と、決して楽観視していない。

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　エンゼルスが手術の可否など、今後の治療方針を示していない現状ではさまざまな憶測を呼ぶ。あるナ・リーグ球団の幹部は「詳細が分かるまでは答えるのは早すぎる。しかし入札球団は大量にあるだろうから、長期契約を結ぶなら（規模は）それほど変わらないだろう」とした上で「もしくはクオリファイング・オファーを獲得するために、1年間の超大型契約を結ぶ扉が開いたかもしれない」と、新たな可能性を指摘した。

　攻撃面だけでも絶大なインパクトがある大谷。あるナ・リーグ球団幹部は「私は攻撃面で彼はジャッジ級だと思う。しかもジャッジより優れたベースランナーだ」と、打者として高い価値を見い出している。「文化的な側面のインパクトは巨大だ。契約した球団は確実に注目され、チケットは売れる」と、球団経営にも多大な貢献をもたらすとの声もあるだけに、これからの動きには一層の注目が集まりそうだ。