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ラトビアの19歳が世界陸上で大胆な大逃げ 自己新で予選突破し本人ケロリ「楽しめました!」

ブダペスト世界陸上は23日(日本時間24日)、女子5000メートル予選が行われ、1組では19歳のアガタ・ツォーネ(ラトビア)が世界を驚かす大逃げを演じた。3500メートル地点で2位に23秒以上の差をつける一人旅。残り200メートルを切って捕まり、同組4着に終わったものの、15分00秒48で自己ベストを更新。決勝への切符も手にした。「リスキーだった」と認めながらも「初めてだったから楽しもうと。楽しめました!」とあっけらかんと笑った。

女子5000メートルに出場したアガタ・ツォーネ【写真:ロイター】
女子5000メートルに出場したアガタ・ツォーネ【写真:ロイター】

ブダペスト世界陸上

 ブダペスト世界陸上は23日(日本時間24日)、女子5000メートル予選が行われ、1組では19歳のアガタ・ツォーネ(ラトビア)が世界を驚かす大逃げを演じた。3500メートル地点で2位に23秒以上の差をつける一人旅。残り200メートルを切って捕まり、同組4着に終わったものの、15分00秒48で自己ベストを更新。決勝への切符も手にした。「リスキーだった」と認めながらも「初めてだったから楽しもうと。楽しめました!」とあっけらかんと笑った。

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 ブダペストの観衆から惜しみない声援が送られた。初出場のツォーネは300メートル過ぎで先頭に出ると、一気に後続を引き離しにかかった。みるみるうちに差は開き、1000メートル地点で2番手に11秒近い差をつけた。一人旅は続き、3500メートル地点で最大の23秒59差。残り200メートルを切って追いつかれたものの、懸命に粘って、世界の強豪相手に組4着で見事に予選を突破した。

 15分00秒48は自己ベスト。度胸満点な19歳の大胆な走りに、世界のファンが喝采を送った。ツォーネは「スローなレースになると分かっていました。ゆっくりした立ち上がりから後で追い抜くという走りはできないので、最初から飛ばす必要がありました」と作戦通りだったと明かす。

「自己ベストを出すためには、ただやるしかない」。近くに誰もいない孤独なレース。「リスキーだったけど、リスクを冒せば結果が残せる」と自分に言い聞かせた。「最後の100メートルはキツかったです。みんなが走っていくのが見えたので。でも、そのときは自分自身とも戦っていました」。苦悶の表情を浮かべながら、最後の力を振り絞った。

 今年のU20欧州選手権では3000メートルと5000メートルで2冠に輝いた気鋭の19歳。世界を驚かす大逃げにも「初めての経験。初めての世界陸上。初めてだったからただ楽しもうと思いました」とケロリ。最後には「ええ、楽しめました!」と19歳の少女らしい屈託のない笑顔を見せた。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)


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