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110m障害・泉谷駿介「両脚つっちゃった。ブロック蹴った瞬間に」 日本人初決勝5位入賞も驚きの事実を告白【世界陸上】

ブダペスト世界陸上は21日(日本時間22日)、男子110メートル障害決勝が行われ、3大会連続3度目の出場となった日本記録保持者・泉谷駿介(住友電工)は13秒19秒で5位だった。男女通じ、五輪を含めて日本人初の決勝を激走。日本のエースが短距離種目で世界と戦った。グラント・ホロウェイ(米国)が12秒96で金メダルを獲得。3連覇を達成した。ハンスル・パーチメント(ジャマイカ)が13秒07で銀メダル、ダニエル・ロバーツ(米国)が13秒09で銅メダル。

世界陸上・男子110メートル障害決勝で走る泉谷駿介【写真:奥井隆史】
世界陸上・男子110メートル障害決勝で走る泉谷駿介【写真:奥井隆史】

ブダペスト世界陸上

 ブダペスト世界陸上は21日(日本時間22日)、男子110メートル障害決勝が行われ、3大会連続3度目の出場となった日本記録保持者・泉谷駿介(住友電工)は13秒19秒で5位だった。男女通じ、五輪を含めて日本人初の決勝を激走。日本のエースが短距離種目で世界と戦った。グラント・ホロウェイ(米国)が12秒96で金メダルを獲得。3連覇を達成した。ハンスル・パーチメント(ジャマイカ)が13秒07で銀メダル、ダニエル・ロバーツ(米国)が13秒09で銅メダル。

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 世界の8人に選ばれた泉谷は6レーンから飛び出し、3連覇を目指すホロウェイら世界の強豪と互角に渡り合った。中盤以降、競り負けたものの、13秒19で5位。メダルまで0.1秒差という堂々の走りで入賞を果たした。

 レース後には驚きの事実を明かした。「脚をつっちゃって。両脚のふくらはぎ、つっちゃって」と苦笑い。「(体の)使うところを切り替えて走れたので、その中で良い走りができたかな。(つったのは)ブロックを蹴った瞬間です。焦りまくっちゃって、周りのことを気にしてなかった」と振り返った。

「とても楽しいレースでした。楽しい気持ちでいっぱい。緊張感はなくいつも通り。メンタルがついたのかなと。決勝の舞台に立ててまずは第一目標達成。嬉しい気持ちはあるんですけど、5位なので、まあ来年に繋げられればいいなと思ってます」

 中継局のインタビューでは「(スタートで)しかも腰ナンバーが手についちゃって、結構散々だったんですけど、その中で気合いで走りました」と笑顔で明かすほどのハプニングが連続しながら、立派な結果だった。

 準決勝は他選手のフライング失格があり、2度目の号砲でスタート。抜群のスタートで1台目に入ると、隣のダニエル・ロバーツ(米国)と競り合いながらハードルを越えていった。練習してきた中盤のハードルさばきが効果を発揮。0秒03差の13秒16(向かい風0.2メートル)で競り勝ち、堂々の組1着、全体3番手で決勝進出の快挙を果たしていた。

 準決勝から決勝の間は1時間35分と短かった。トレーナーにケアをしてもらい、アップも軽めに抑えた。「でも、3本しっかり走れる体力とか、筋肉をつけなきゃいけないと感じました」と悔しさを込めた。

 2021年東京五輪では日本勢57年ぶりとなる準決勝進出。昨年7月のオレゴン世界陸上も準決勝までたどり着いたが、海外勢に体格差を突きつけられた。今年6月の日本選手権は13秒04(向かい風0.9メートル)で3連覇。東京五輪金メダル選手と同タイムを叩き出し、自身の持つ日本記録を0秒02更新した。

 その後は世界最高峰のダイヤモンドリーグ・ローザンヌ大会で初優勝。全種目通じて日本男子初の快挙だった。同ロンドン大会では13秒06の好タイムで2位に。今大会は20日の予選を組2着で2大会連続予選突破していた。

 メダルの夢は来年のパリ五輪に持ち越し。「(メダルは)近いようで遠い。やっぱトップ選手は本番に強いなって改めて感じました。このままいって自分の力を出し切れれば、もしかしたらあるんじゃないかなと思ってるんですけど、意識はしないでしっかりとアベレージを上げていくことが大事かなと思ってます。決勝の舞台を経験できたっていうのは大きい。まずはしっかり3本を走れる体作りをして、来年に臨みたい」と飛躍を誓った。

 初出場の横地大雅(TeamSSP)は予選で14秒39の組8着だったが、隣りの選手が転倒した影響を受け、救済措置で準決勝に進出。14秒93(向かい風0.2メートル)の2組9着、2大会ぶり3度目出場の高山峻野(ゼンリン)も13秒34(向かい風0.1メートル)の3組5着で敗退した。

(THE ANSWER編集部)


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