涙から1年 日本の走り幅跳び女王・秦澄美鈴が挑む2年連続の世界陸上「1本目から気合いを…」
ブダペスト世界陸上は19日に開幕する。18日は各国の選手たちが会場で練習。最終調整した女子走り幅跳びの日本記録保持者・秦澄美鈴(すみれ、シバタ工業)は、2年連続2度目の大舞台に向けて取材に応じた。
ブダペスト世界陸上が19日開幕
ブダペスト世界陸上は19日に開幕する。18日は各国の選手たちが会場で練習。最終調整した女子走り幅跳びの日本記録保持者・秦澄美鈴(すみれ、シバタ工業)は、2年連続2度目の大舞台に向けて取材に応じた。
19日の予選へ、リラックスした様子が好記録を予感させた。秦は会場でストレッチなどをして最終調整。笑顔が目立ち、「いい感じだと思います。7月はいい記録が出ましたけど、そこが負担にならないように今回は今回で分けて考えるのがいいのかなと。最初はごちゃごちゃしていたけど、いい感じで(頭を)整理できたので凄い新しい気持ちで臨めると思います」と語った。
大阪・八尾市出身で、身長169センチの27歳。16歳から陸上を始めた。ワールドランキングで出場権を手にした昨年のオレゴン世界陸上は、予選敗退で悔し涙。それでも、昨秋には6メートル67の自己ベストをマークしてみせた。
今季の成長は著しく、5月の静岡国際は6メートル75で優勝。再び自己ベストを更新すると、6月の日本選手権は3連覇(優勝は4度目)を達成した。さらに7月のアジア選手権では、2006年池田久美子の日本記録を11センチ上回るが6メートル97をマーク。17年ぶりの快挙を達成し、今大会の飛躍が期待される。
大きな記録を打ち立てて臨む世界大会。「去年の心境をあまり覚えてない」と笑いつつ、「浮ついた感じはないのかなと思っています」と冷静だ。「その他の大会で一緒だった人もいるので、顔見知りがいて全然変に異国に来た感はないかな」と国際大会にも慣れた様子だ。
「決勝にしっかり駒を進めて勝負をするのが一番の目標です。とりあえず自分の跳躍はしっかりできないと通過できないと思うので、自分に集中して自分の跳躍ができたら。無駄にする試技は一つもないので、1本目からしっかり気合いを入れて跳ばないとなと思います」