田中希実、世界陸上は「入賞以上」に照準 すでに覚悟十分「何があっても全力の姿は変えない」
19日に開幕するブダペスト世界陸上の日本代表が8日、オンラインで結団式を行った。過去最多76人の選手団。男子主将に400メートルの佐藤拳太郎(富士通)、女子主将にやり投げの北口榛花(JAL)が就任することが発表された。結団式後には田中希実(New Balance)が取材対応。「入賞以上の成績で戦うことを目標にしています」と語った。
世界陸上代表が結団式
19日に開幕するブダペスト世界陸上の日本代表が8日、オンラインで結団式を行った。過去最多76人の選手団。男子主将に400メートルの佐藤拳太郎(富士通)、女子主将にやり投げの北口榛花(JAL)が就任することが発表された。結団式後には田中希実(New Balance)が取材対応。「入賞以上の成績で戦うことを目標にしています」と語った。
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昨年の借りを返す夏がやってくる。3度目の世界陸上へ、1500メートル、5000メートルの2種目に出場する田中は強い意気込みを語った。
「今までで一番の世界陸上にしたい。具体的には決勝に残った上でちゃんと勝負すること。今までは決勝に残るのが精一杯。1500メートル、5000メートルのどちらも残って、入賞以上の成績で戦うことを目標にしています。今はそういうイメージを持って練習できている。体も調子は悪くないし、精神的な部分が不安定。集中できる日とできない日がある。精神面の精度を上げていければ、いい成績が残せるんじゃないかなと思います」
今月初旬は標高1400メートル前後の長野・茅野市内で合宿した田中。現在はさらに高い1800メートルほどの湯の丸高原で心肺機能を高めるなど、最後の追い込みをかけた。「国内ではいろんなことに必死。昨日、トレーニングも一番の山場を迎えて必死だった」。山は乗り越えたようで、この後は来年パリ五輪の視察も兼ねてフランスで最終調整に入る。
「海外に移ってからはイレギュラーなこともあるので、国内で仕上げてからいきたい。あとはブラさずにやれば。練習内容は決まっているけど、そんなに硬くなりすぎず、楽しみながらこなしていけば、体調面はもっと上げていけるのではないかと思います。(フランス滞在は)五輪のことも考えた上で世界陸上に臨むきっかけになるのではないか。どういう環境か行ってみないとわからない。そういう経験を楽しむことを大事にしていきたい」
昨年オレゴン世界陸上は日本人初の個人3種目に出場。東京五輪で8位入賞した1500メートルは準決勝組6着で敗退、800メートルは予選落ちし、5000メートルは決勝12位に留まった。
「世界陸上に向けて注目度も高まっている」と周囲の期待を理解。重圧を踏まえた上で「精神面の負荷は今がピークだと思います。この後、海外に移れば精神面はより集中できて、自分だけの時間を使えると思う。それを上手く使えば整ってくると思います」と落ち着いていた。
4月からNew Balanceに所属。子どもたちに見てほしい姿もある。
「去年の世界陸上は3種目で誰もやったことがないことをして、結構きつかったけど、それでも逃げなかったのは見てくださった方がいたから。調子が整うか最後までわからないけど、どんなことがあっても全力で臨む姿は変えないで行く。そういう姿を見ていただければと思います」
3度目の世界陸上へ覚悟は十分な様子。イメージしてきた「入賞以上」を奪いに行く。
(THE ANSWER編集部)