「日本文化に触れられて嬉しい」 観光する王者と対照的、37歳清水聡が決意「とにかくベルトを」
ボクシングのWBO世界フェザー級タイトルマッチが25日、東京・有明アリーナで行われる。22日は世界初挑戦の同級12位・清水聡(大橋)と同級王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)らが会見。勝てば日本男子最年長での王座奪取となる清水は、五輪メダリスト対決に闘志を燃やした。戦績は37歳の清水が11勝(10KO)1敗、初防衛戦で29歳のラミレスが12勝(7KO)1敗。
7.25世界戦へ会見
ボクシングのWBO世界フェザー級タイトルマッチが25日、東京・有明アリーナで行われる。22日は世界初挑戦の同級12位・清水聡(大橋)と同級王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)らが会見。勝てば日本男子最年長での王座奪取となる清水は、五輪メダリスト対決に闘志を燃やした。戦績は37歳の清水が11勝(10KO)1敗、初防衛戦で29歳のラミレスが12勝(7KO)1敗。
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待望の世界戦へ、心を躍らせた。アマチュア時代の2012年ロンドン五輪バンタム級で銅メダルを獲得した清水は、大橋ジムの赤いジャージで登場。勝てば長谷川穂積の35歳9か月を上回り、日本人男子最年長の37歳4か月で世界王座奪取となる。
「試合が決まったのは3か月前。あと3日。とうとうその時が来たなという感じです。コンディションもいいので、当日は良い試合を見せられると思う。試合までの最後の3日間は、試合と同じくらい重要。食事も減量もあるけど、長年やっているので自分のことは自分が一番わかっている。最高の調整ができればコンディションも上がってくる。慎重に調整しています」
ボクシングでは日本人44年ぶりの五輪メダリスト。16年リオ五輪の出場権を逃してプロ転向した。同年9月にデビューすると、17年10月に東洋太平洋フェザー級王座を奪取。19年7月にWBOアジアパシフィック(AP)スーパーフェザー級王座に挑戦したが、6回TKO負けした上に両眼窩底を骨折した。
1年後に再起し、21年12月に東洋太平洋フェザー級王座の6度目の防衛を果たすとともに、WBO・AP同級王座を奪取。デビュー13戦目での世界初挑戦だが、怪我に加え、海外に実力者が多い階級で実現までの道のりは長かった。
一方、ラミレスは2012年ロンドン五輪フライ級、16年リオ五輪バンタム級で金メダルを獲得。19年8月のプロデビュー戦で黒星を喫したものの、今年4月に世界王座を獲得するなど12連勝中のエリートだ。「体調は最高。スーパーだ。素晴らしい合宿を消化してきた。日本に来られて非常に満足している」と明るい表情。来日後は寿司を食べたり、横浜中華街を観光したり、日本を満喫してきた。
「日本の文化に触れられたことも大変嬉しく思うよ。正直に言って、シミズの情報はあまりないので答えられない。ただ、日本人ボクサーへの印象は持っている。日本人ボクサーはハートで戦う選手。だから、シミズもそういうスタイルで来るだろう。それに対して僕は100%の体調を整えてきた。合宿でやってきたことを信じてやるだけだ」
身長165センチ、リーチ173センチ。清水は身長180センチ、リーチ181センチで上回る。ラミレスの印象について、「当たり前ですけど、上手い。当たり前ですけど、めちゃくちゃ速い。あとは感覚的なものなので対峙してみないとわからない。対峙してどうなるか」と警戒。ゆとりのある王者とは対照的に、人生を懸けた一戦へ強い想いを口にした。
「当日は最高の状態で盛り上がる試合ができれば。頑張ります。自分の長所をどこまで引き出せるかが重要。自分の中では、ロンドン五輪のメダルがかかった準々決勝くらいのビッグマッチ。とにかくベルトが欲しい。ベルトが欲しいです。それだけです」
今回はセミファイナル。メインイベントでは、前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦する。NTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。
(THE ANSWER編集部)