那須川天心、デビュー2戦目に3つの試練 早くも課せられたもの「マジかって思いました」
2ラウンド計6分の違いは小さくない
さらに今回は最大8ラウンドとなる8回戦だ。那須川は6回戦のB級デビューのため、本来なら数試合してA級(8回戦)昇格になるが、2戦目にして日本ボクシングコミッション(JBC)に8回戦が認められた。「6回戦で2勝が必要だと聞いていたけど、『マジか』って思いました。期待があるのでしっかりクリアしたい」と受け止めた。
6回戦から8回戦。2ラウンド計6分の違いは小さくない。キックボクシングは3分×3ラウンドなどさらに短かった。4月のデビュー戦は途中でスタミナ切れ。将来的には12回戦の世界戦も見据えるため、今回は生まれて初めての走り込み合宿を2度敢行した。2度目は15日に打ち上げたばかりだ。
「あんなにきついことは今までなかった。ランナーになるのかっていうくらい。今でも疲労が残っている。試合のたびにやるそうなので、当分試合はしたくないですね(笑)。でも、身になっているんですよ。1回目の合宿は他の選手についていけなかったけど、2回目は走れるようになった」
先輩ボクサーなどからは「6ラウンドは全力でいけるけど、8ラウンドは力を分けないといけない。6ラウンドとは全然違う」と聞かされているという。それでも、陣営の本田明彦会長は「合宿での伸びが凄い。トレーナーも驚いています」と期待した。「僕は本来はビビり。しっかり防御して行ける時に攻める。弱点は見えたのでつくり込んでいきたい」と那須川。成長の証しを見せ、壁を乗り越える。
興行はWBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)が、指名試合としてWBC1位ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)と防衛戦。WBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人(M.T)も同級11位アルジ・コルテス(メキシコ)と初防衛戦を行う。4月に寺地を苦しめた末に9回TKO負けしたアンソニー・オラスクアガ(米国)とジメール・マグラモ(フィリピン)のライトフライ級8回戦も組まれた。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)