「井上尚弥で注目の興行だが、違う凄さがある」 五輪銅・37歳清水聡の世界初挑戦へ、陣営も信頼
大橋会長「練習でも気合いの入り方が違う」
今回はセミファイナル。メインイベントでは、前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦。NTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。陣営の大橋秀行会長は、強打の左から「ダイヤモンドレフト」の異名を持つ世界初挑戦の愛弟子に期待と信頼を寄せた。
「最後のスパーを見ても調子が上がっている。最高の調子だと思います。五輪メダリスト同士の対決になり、ボクシング最高峰の戦いです。井上で注目されるリングですが、それと違うボクシングの凄さがある試合になると思います。中盤から終盤に捕まえられると思うし、いいペースになれば持っていける。左のパンチは本当に強さがある。打ち下ろす角度があるので。舞台が大きいほど力を出す。今回は練習でも気合いの入り方が違う」
清水はロンドン五輪で日本人44年ぶりのメダルを獲得。16年リオ五輪の出場権を逃してプロ転向した。同年9月にデビューすると、17年10月に東洋太平洋フェザー級王座を奪取。19年7月にWBOアジアパシフィック(AP)スーパーフェザー級王座に挑戦したが、6回TKO負けした上に両眼窩底を骨折した。
1年後に再起し、21年12月に東洋太平洋フェザー級王座の6度目の防衛を果たすとともに、WBO・AP同級王座を奪取。デビュー13戦目での世界初挑戦だが、怪我に加え、海外に実力者が多い階級で実現までの道のりは長かった。勝てば長谷川穂積の35歳9か月を上回り、日本人男子最年長の37歳4か月で世界王座奪取となる。
同じロンドン五輪でミドル級金メダルを獲得し、プロでも世界王者になった村田諒太氏は同い年の戦友。アマ時代からともに世界を目指し、3月に現役引退を発表した。清水は「(試合の)イメージは何パターンか用意している。対面してからの感覚が大事。長所を生かしたい」と王座奪取を描いた。
(THE ANSWER編集部)