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井上尚弥戦は「もう始まっている」 前日フルトンに対抗、シャドー30秒で大橋会長が情報封鎖

ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が15日、神奈川・横浜市内の所属ジムで練習を公開した。25日に東京・有明アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦。14日の公開練習をわずか2分半ほどで終えたフルトンと同様に異例の4分で切り上げ、陣営は「試合はもう始まっている」とした。戦績は30歳の井上が24勝(21KO)、17日に29歳になるフルトンが21勝(8KO)。試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。

所属ジムで練習を公開した井上尚弥(中央)、左は大橋秀行会長、右は父・真吾氏【写真:浜田洋平】
所属ジムで練習を公開した井上尚弥(中央)、左は大橋秀行会長、右は父・真吾氏【写真:浜田洋平】

井上尚弥が練習公開

 ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が15日、神奈川・横浜市内の所属ジムで練習を公開した。25日に東京・有明アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦。14日の公開練習をわずか2分半ほどで終えたフルトンと同様に異例の4分で切り上げ、陣営は「試合はもう始まっている」とした。戦績は30歳の井上が24勝(21KO)、17日に29歳になるフルトンが21勝(8KO)。試合はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」で独占無料生配信される。


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「今日はこれで終了です」。井上がシャドーをする中、陣営の大橋秀行会長が打ち切った。パンチを打ち始めてわずか30秒。直前の縄跳び3分、インターバル30秒を合わせても計4分しかなかった。「せっかく来ていただきましたが、試合はもう始まっているので」と情報封鎖した同会長。異例の短さには理由がある。

 14日の公開練習では、フルトンが「あまり見せたくない」とシャドーをわずか1分弱、パンチングボールを約30秒など計2分半で終了。試合のプロモーションを兼ねるため、写真や動画撮影のためにも数ラウンドはこなすものだが、視察した井上の父・真吾トレーナーも「あれじゃわからない」と苦笑いするなど情報戦が徹底されていた。

 フルトンに張り合うように井上の練習もシャットアウト。報道陣がジムを後にし始めてから、練習用のバンテージを巻いていた。

 この日視察したフルトン陣営のワヒード・ラヒームトレーナーは「見せないのは普通のこと。そっちの方が盛り上がるだろう。記事になる時に『フルトンも短いし、井上も短い』とできるから」と意に介さない様子。「我々はリスペクトを持っている。彼は素晴らしい選手。良い試合になると思う。練習を見させてもらったことには感謝している」と語った。

 井上は今回の試合に向けてスパーリングも非公開だった。「久々の挑戦者、スーパーバンタム級1試合目、相手が2団体王者。過去一気合いが入っているし、それだけ慎重に進めてきたので、今回はそういう決断(非公開)をさせていただきました」。5年2か月ぶりの挑戦者。チームTシャツは挑戦者カラーの青にするなど強い想いがある。

 制限体重が1.8キロ重くなり、パワー、スピードもレベルアップ。大橋会長は「デビューした(スーパーバンタム級から4階級下の)ライトフライ級の時から井上の適正はスーパーバンタム級と言ってきた。その言葉通り。それが25日に証明できます。今まで階級を上げても、その階級以上にパワー、スピードがある。上げれば上げるほど通用すると思っていました」と心配は皆無だ。

(THE ANSWER編集部)


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