資生堂レディス第3日

　女子ゴルフの国内ツアー・資生堂レディスは1日、神奈川・戸塚CC（6605ヤード、パー72）で第3日が行われた。3位で出た33歳の藤本麻子（フリー）は6バーディー、4ボギーの70で回り、通算7アンダーの首位に浮上。コースを知り尽くす女性ハウスキャディー、ギャラリーに励まされ、2011年以来11年231日ぶりとなるツアー最長（1988年のツアー制施行後）ブランク優勝に王手をかけた。宮田成華（フリー）、岩井明愛（Honda）、桑木志帆（岡山御津CC）も首位に並ぶ。

　8番パー3でバーディーを奪った後、藤本の耳にギャラリーの声が届いた。

「ナイスバーディー！　まだまだここからだ」

　強い雨と風に見舞われた前半7番までに4つスコアを落としていた藤本には、最高の励まし。近くにいるハウスキャディーの竹内直子さんも、「そう、そう」と言ってくれた。激しかった雨がおさまり、風も止んだ。

　後半に入ると、藤本はキレのあるショット、強気のパットでバーディーを量産した。

「今日もキャディーさんの言う通りに打っていました。前半は雨、風がすごくて『マジ、帰りたい』と思いましたが、キャディーさんとギャラリーの皆さんの声が心にしみて、頑張れました」

　竹内さんは戸塚CC勤務のハウスキャディー。コースを知り尽くしている。もともと、藤本のファンで担当を立候補。藤本も明るく前向きな竹内さんとの相性の良さをすぐに感じたという。

「出会って1週間ですが、『麻子ちゃんは強そうに見えて、ビビりだし、お茶目だし』と言われています。もう、その通りなんですけど（笑）」