ゴルフ界初「姉妹の最終日最終組」対決が父の日に実現 岩井ツインズ父は感慨「いや~幸せです」
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス第2日が17日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C(6621ヤード、パー72)で行われた。58位で出た岩井明愛は10バーディー、ボギーなしの62で回り、大会コースレコードを1打更新。通算10アンダーで2位に浮上した。7位で出た双子の妹・岩井千怜(ともにHonda)は5バーディー、1ボギーの68で通算8アンダーの3位。「父の日」の6月18日に、ツアー史上初めて姉妹が揃って最終日最終組を回ることが決まった。千怜は5月14日の「母の日」にRKB×三井松島レディスで優勝しており、「父の日」も姉妹で優勝を目指す。首位は通算14アンダーの山下美夢有。(取材・文=柳田 通斉)
ニチレイレディス第2日
女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス第2日が17日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C(6621ヤード、パー72)で行われた。58位で出た岩井明愛は10バーディー、ボギーなしの62で回り、大会コースレコードを1打更新。通算10アンダーで2位に浮上した。7位で出た双子の妹・岩井千怜(ともにHonda)は5バーディー、1ボギーの68で通算8アンダーの3位。「父の日」の6月18日に、ツアー史上初めて姉妹が揃って最終日最終組を回ることが決まった。千怜は5月14日の「母の日」にRKB×三井松島レディスで優勝しており、「父の日」も姉妹で優勝を目指す。首位は通算14アンダーの山下美夢有。(取材・文=柳田 通斉)
最終18番パー5。千怜が約3メートル半のバーディーパットを決めた瞬間、父・雄士さんは「よしっ」と声を上げた。姉妹のアドバイザーで男子プロの牧野裕や関係者から「これで姉妹そろって最終日最終組になりそうですね」と声をかけられると笑顔に。記者が「父の日に親孝行ですね」と語りかけると「いや~、幸せです。やってきたことが間違ってなかったということでしょうか。でも、うちじゃなくて(首位の)山下さんのお父さんの方に注目してください」と照れ笑いを浮かべた。
山下は昨年の母の日に、ワールドレディスサロンパス杯で優勝。“父の日V”にも王手をかけた。一方、千怜は今年の母の日に、明愛、山下とのプレーオフ(PO)を制して優勝した。あれから約1か月、今度は姉妹で“父の日V”を目指す形になった。
もっとも、2人は明日18日が「父の日」であることを忘れていた。
明愛「あっ、今週ですか(笑)。いい思い出になるようにしたいですね。優勝をプレゼントしたいです」
千怜「あ~……(父の日だと)知らなかったです。明愛もそうですよね。だと思いました(笑)」
マイペースな2人だが、公務員として懸命に働き、節約し、ゴルフをさせてくれ、現在は「チーム岩井」のかじ取り役になっている父に深く感謝している。2021年6月25日、最終プロテストに一発合格した姉妹は、感謝を込めて「両親のために大きな家を建てたい」と話したことがある。そして、この日はそれぞれが“父の日優勝”への思いを口にした。
千怜「(姉妹での)最終日最終組は夢だったので、いや~、うれしいです。1位に6打差もあるので楽しみつつ、追いかけたいです。自分に集中して優勝を目指したいです」
明愛「自分らしいプレーで、周りを気にせず、楽しんでいきたいです。そして、勝ちたいです」
RKB×三井松島レディスで姉妹と山下のPOが実現した際、雄士さんは「小学生の持久走大会や運動会を見ているような気持ちでした。本当に楽しかったです」と言った。POは2ホールだったが、今回は1ラウンドで同じ3人の組み合わせ。雄士さんはこの時間を存分に楽しむことだろう。幼い頃の2人を思い浮かべながら。
(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)