国内ツアー・ニチレイレディス2日目

　女子ゴルフの国内ツアー・ニチレイレディス第2日が17日、千葉・袖ヶ浦CC新袖C（6621ヤード、パー72）で行われた。双子の姉・岩井明愛が通算10アンダーの2位、妹・千怜（ともにHonda）が8アンダーの3位となり、レギュラーツアー史上初の姉妹での最終日最終組が実現する。58位で出た明愛が10バーディー、ボギーなしの62で、大会コースレコードを1打更新。千怜も最終18番でバーディーを取って2人の「夢」だった最終日を迎える。

　父の日に、岩井姉妹がともに最終日最終組でプレーする。まずは58位から出たツアー通算1勝の姉・明愛が魅せた。初日は2バーディー、2ボギーのイーブンだったが、この日は爆発。ボギーなしの10バーディーで、2019年田中瑞希の大会コースレコード63を更新した。要因については「パットだと思います。先週はチャンスにつけれられても、何をやっても入らなかった。やっと今日かみ合ってきたかなという感じです」と会見で笑顔を見せた。

　さらに初日4アンダーの7位だった通算4勝の妹・千怜も3つ伸ばして最終18番パー5を迎えた。バーディーを取れば姉妹揃っての最終日最終組に大きく前進する状況だったが、ピンまで残り197ヤードの第2打はグリーンをオーバー。それでも約3メートル半のバーディーパットを沈め、ギャラリーの拍手に笑顔で応じた。

　2人が掲げていた「夢」の一つが実現。千怜はホールアウト後の取材に「初ですね、そういえば。嬉しい。頑張ってきてよかったなと思う」と喜んだ。猛烈な追い上げを見せた明愛のプレーには「凄いと思う。バーディーが続くのはそんなに簡単じゃない。尊敬しますね」と笑顔で称えた。

　明愛は4月のKKT杯バンテリンレディスでツアー初優勝し、千怜と史上初の双子によるレギュラーツアーVを達成した。先週の宮里藍サントリーレディスでは、千怜が今季2勝目をマーク。5月のRKB×三井松島レディスでは、前年女王・山下美夢有を含め3人でのプレーオフが行われ、千怜が優勝した。姉妹でのプレーオフ出場も史上初だった。

　最終日は、奇しくも単独首位の山下と岩井姉妹の3人で最終組を回る。明愛が「千怜がどんどん勝つと焦りもあるし、自分も勝たないといけない気持ちも凄くある。追いつけるように。（優勝の）チャンスなので頑張る」と言えば、千怜も「（首位に）6打差もあるので、楽しみつつ、でも追いかけたいという気持ちもある」と話した。2人は「最高の父の日にしたい」と声を揃えた。