岩井千怜、5打差独走でも「今は悔しい」 V目前も慢心なし「ゴルフは何が起こるかわからない」
女子ゴルフの国内ツアー・宮里藍サントリーレディス第3日が10日、兵庫・六甲国際GC(6513ヤード、パー72)で行われた。2位と4打差で出たツアー通算3勝の20歳・岩井千怜(Honda)が7バーディー、2ボギーの68で回り、通算19アンダーの単独首位をキープ。2位に5打差をつける独走態勢に入り、1か月ぶりの今季2勝目&通算4勝目に王手をかけた。脇元華、山下美夢有、申ジエが14アンダーの2位。
宮里藍サントリーレディス第3日
女子ゴルフの国内ツアー・宮里藍サントリーレディス第3日が10日、兵庫・六甲国際GC(6513ヤード、パー72)で行われた。2位と4打差で出たツアー通算3勝の20歳・岩井千怜(Honda)が7バーディー、2ボギーの68で回り、通算19アンダーの単独首位をキープ。2位に5打差をつける独走態勢に入り、1か月ぶりの今季2勝目&通算4勝目に王手をかけた。脇元華、山下美夢有、申ジエが14アンダーの2位。
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千怜が独り旅を続けた。4打差で余裕をもってスタート。2番で1つ伸ばすなどパット、ショットともに冴え、前半だけで5バーディーを奪ってみせた。この時点で7打差独走。後半も勢いは止まらず、11番は残り160ヤードから7アイアンで50センチにつけてバーディーを奪った。14番も1つ伸ばしたものの、16番で今大会52ホール目で初ボギー。最終18番でも1つ落とした。
大会記録は12年キム・ヒョージュ、21年青木瀬令奈の17アンダー。千怜は最終日に崩さなければ更新する。72ホールのツアー最少ストロークは、16年大王製紙エリエールレディスでテレサ・ルーがマークした24アンダーだ。
「今日も落ち着いてスタートして午前中に伸ばすことができて嬉しかったです。終盤のボギーはティーショットが左にいってしまった。1打目のミス。少し飛ばそうという意識で打ったのが左にいったので、少し力んでしまったのだと思います。
ドライバーショットの感触はあまり絶好調ではないですね。調整しつつのラウンド。『真っすぐ行け!』って気持ちを込めた。『飛んでくれ!』って感じだったけど、ダメでした(笑)。今は悔しい気持ちの方が大きいです。他の人のスコアより自分に集中していた。何打差とかは気にしていなかったです。気にしている暇がなかったですね」
18番パー4は第1打を曲げ、第2打は木が邪魔でフェアウェーへ。残り90ヤードの第3打をグリーンに乗せたが、4メートル半のパーパットを決め切れなかった。第2打は木の下から強引に狙うか迷ったが、キャディーと相談して「無謀に近い。狙っても乗らない」と判断。2位との差を考え、「今はやるべきではないなと思って落ち着いていった」と冷静だった。
双子の姉・明愛(Honda)が4月にツアー初優勝。男女通じて史上初めて双子でレギュラーツアーVを達成した。5月のRKB×三井松島レディスでは姉妹と昨季年間女王・山下美夢有の3人でプレーオフ(PO)。史上初めてPOの姉妹対決となり、2人で「直ドラ」を披露した末に千怜が優勝した。今季メルセデス・ランキングは5位につける。
「これが今の全力のスコア。これ以上はないと思います。ボギーはあまり気にしていないです。ほんの少しのズレだと思う。ノーボギーで行きたいという気持ちはなかったです。ボギーでも取り返せばいいと思っているので」と切り替え。5月中旬から4日間大会が続いているが、先週は濃霧など悪天候で短縮競技となったことが功を奏した。
「先週はあまりゴルフをしていなかったので、先週でリフレッシュしたし、逆に体力が整った。今のところ疲れは大丈夫です。ラウンド中も食べることが大事。朝、昼、晩しっかり食べて次に備えています」。この日はふりかけおにぎり、干し芋、ゼリー飲料を流し込みながらプレーした。
最近は明愛、山下美夢有との優勝争いが多い。昨季年間女王の山下について「強い。ゴルフに失敗がない人」とリスペクト。今大会上位2人と大会後のメルセデス・ランキング上位3人には、8月の海外メジャー・AIG全英女子オープン出場権が与えられる。最終日は雨予報。「5打差ですが、ゴルフは何が起こるかわからない。一打、一打集中してアンダーを出せるようにしたい」。勢いを増す千怜に慢心はない。
(THE ANSWER編集部)