早田ひなを破った世界No.1選手「私たちはそんなに違わない」 4強独占阻止された中国からも称賛
卓球の世界選手権個人戦が27日、南アフリカ・ダーバンで行われ、女子シングルス準決勝で世界ランク10位の早田ひな(日本生命)は、同1位の孫穎莎(中国)に1-4で敗れた。対戦した東京五輪銀メダリストは、試合後のインタビューで早田について「レベルはそんなに違わない」「世界の女子選手の中でも際立っている」と健闘を称えている。
世界卓球の準決勝後、孫穎莎が早田ひなに言及
卓球の世界選手権個人戦が27日、南アフリカ・ダーバンで行われ、女子シングルス準決勝で世界ランク10位の早田ひな(日本生命)は、同1位の孫穎莎(中国)に1-4で敗れた。対戦した東京五輪銀メダリストは、試合後のインタビューで早田について「レベルはそんなに違わない」「世界の女子選手の中でも際立っている」と健闘を称えている。
26日の準々決勝では同3位の王芸迪(中国)と死闘を演じ、最終ゲームでは実に相手の9度のマッチポイントを凌ぎ21-19。ゲームカウント4-3で制し、中国勢の4強独占を阻止した。
そして日本勢54年ぶりの決勝を懸けた27日の準決勝。世界1位の孫穎莎を前に3ゲームを連取され、第4ゲームは11-5と取り返したが反撃は及ばず、ゲームカウント1-4で敗れた。
中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、ワールドテーブルテニス(WTT)公式アカウントが、準決勝後の孫のインタビュー映像を公開。試合について「私たちのレベルは、いずれも変動の中にあって、レベルはそんなに違わないと思います。ただ単に、肝心な球の処理、調節とか、多くの場合が局面の打開が上手くいったかといった問題だと思います」と、2人の間に実力差がなかったと振り返った。そして早田について「実力のある選手」と評価すると、「いろいろな面で、女子選手の中でレベルがとても高いと思います」と続けた。
孫は試合後の場内インタビューでも、「今日の試合では2人とも最高のレベルが発揮できたと思います。試合全体の打ち合いの中でも、高い水準が保てたと思います。早田も私と同じ年齢の選手で、彼女は実力のある選手だと思います。それに、ここ数年、彼女はやはり世界の女子選手の中でも際立っていると思います。ですから、今日の試合のために、私もたくさん準備をしました。困難を想定した準備ですね」と語っており、早田との一戦には入念な準備をして臨んでいたようだ。
孫は決勝で陳夢(中国)を4-2で破り、世界卓球の女子シングルスで初優勝。早田は日本勢として2017年の平野美宇(木下グループ)以来となる銅メダルとなり、来年のパリ五輪へ向けて前進する奮闘となった。
(THE ANSWER編集部)