RKB×三井松島レディス最終日、史上初の「同一年・姉妹V」も達成

　女子ゴルフの国内ツアー・RKB×三井松島レディス最終日が14日、福岡CC和白Cで行われた。双子の岩井明愛、千怜（ともにHonda）がともに通算11アンダーで並び、昨季の年間女王・山下美夢有（加賀電子）も含めた3人でプレーオフ（PO）に突入。姉妹が出場するPOは史上初だったが、妹・千怜が2ホール目でこれを制し、ツアー通算3勝目を挙げた。この優勝で、史上初となる「同一年度に姉妹選手がともに優勝」の快挙も成し遂げた。

　千怜は4打差7位で迎えたこの日、出だし1番パー5から3連続バーディーを奪う絶好のスタート。ボールを拾い上げると、観客の拍手に笑顔で応えた。5番パー4でもバーディーを記録し、前半4つスコアを伸ばした。さらに10番パー4、12番パー3でもバーディーを奪い、この時点で単独首位に浮上。その後一度は追いつかれたものの、17番パー4では長いバーディーパットを沈めて単独首位でホールアウトした。

　山下、姉の明愛も11アンダーで並んでPOに突入。史上初の双子姉妹が出場するPOは18番パー5で行われた。決着は2ホール目、岩井姉妹はティーショットが同じような位置につき、まずは姉・明愛が「直ドラ」を披露。正規の18番でも見せた選択で距離を稼ぐと、妹・千怜も同様にドライバーで打った。いずれも2オンはならなかったが、グリーン手前に着弾。バーディーパットを山下、明愛が外し、千怜が決めたことで優勝。姉妹と山下はグリーン上でハグ。健闘を称え合った。

　優勝直後のインタビューで、千怜は「（姉妹PO）は長年の夢だったので、夢が今日一つ叶いました」と涙ぐみながら語った。トロフィーを受け取った後、優勝スピーチでは「今年に入って優勝争いをして、もう少しというところで勝てない日々が続いた。今日は悔しさを胸に、絶対勝ってやるという気持ちで勝つことができました」と喜んだ。

　POについては「明愛と美夢有さんと回れて幸せでしたし、プレーオフができて夢が叶った」と感慨深げ。母の日の優勝となったが「このような優勝をプレゼントでき、嬉しく思う。ラウンド中たくさんのギャラリーの皆さん、お子さんの応援も聞こえていました。それが優勝に繋がったと思います」と感謝した。「4勝目を目指しますので応援よろしくお願いします」と抱負も述べた。

　明愛は4月のKKT杯バンテリンレディスでツアー初優勝。男女を通じて史上初めて双子でレギュラーツアーVを達成しているが、今回千怜が優勝したことで「同一年度に姉妹選手がともに優勝」という史上初の快挙も成し遂げた。今大会では初日に明愛が7アンダーで首位、千怜が6アンダーで2位となり、双子で初日1、2位発進したことでも話題に。2日目には史上初となる最終組の姉妹同組が実現していた。