半端ない桃田賢斗! 男子初の世界選手権Vに「先輩たちが築いたものに乗っかって…」
今後はアジア大会に出場、凱旋試合は9月
第2ゲームは、いきなりクロスへ強打を打ち込まれてインと判定されたが、桃田はチャレンジを行使。ビデオ判定でアウトと判定されて先行した。ラリーでの優位性を保ち、今度は自ら強打を打って得点を重ねた。石宇奇がやや強引なスマッシュを決め始めるとシーソーゲームとなったが、ネット前への揺さぶりには素早いフットワークで突っ込んで拾うなど対応。12-9の場面では、相手のカットに揺さぶられた後に強打をクロスに打ち込まれたが、ストレートのレシーブがイン。石宇奇は、9-16の場面で強打をやめてクリアの打ち合いに持ち込んだが、足を止めない桃田のドロップショットがネットイン。打つ手がなくなった。半端ない強さだった。
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強打を封じられた石宇奇が手詰まりに陥ったのは、明らか。中国の大観衆もため息を漏らすしかなかった。最後は、ラリーを展開する中、相手のいないスペースを突いてコート奥へ飛ばした桃田のドリブンクリアがネットインで21-13。桃田が中国のエースを圧倒して世界一に輝いた。
桃田は今後、18日に開幕するアジア競技大会(バドミントン競技は、19~28日)に出場予定。9月11~16日に東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われるダイハツヨネックスジャパンオープン(BWFワールドツアー、スーパー750)は、凱旋試合となる。苦い思いをした時期を越えて強くなった男が、日本最大の大会に帰って来る。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)