桃田賢斗、日本男子初の決勝進出 テーマの守備で圧倒「タイミングを外せば…」
3年前の自分を超えた。バドミントン世界選手権(中国、南京市)は4日に各種目の準決勝を行い、男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)は、ストレート(21-16、21-5)でダレン・リュウ(マレーシア)を下して日本男子として初の決勝進出を決めた。
桃田は銀メダル以上が確定
3年前の自分を超えた。バドミントン世界選手権(中国、南京市)は4日に各種目の準決勝を行い、男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)は、ストレート(21-16、21-5)でダレン・リュウ(マレーシア)を下して日本男子として初の決勝進出を決めた。桃田は初出場だった2015年大会で銅メダルを獲得したが、2016年に違法賭博店の利用が発覚して出場資格停止処分を受けて国際舞台から離れていたため、3年ぶりの出場となったが、以前の成績を超えて銀メダル以上が確定した。
試合では、今大会のテーマとしている「守り」でペースを引き寄せた。相手選手はキレ味のあるスマッシュとカットが持ち味。序盤は相手のスピードについていけず、5連続失点からのスタートとなったが「出だしは、すごく緊張していたが、足をしっかりと動かして、すぐに追いつけた。相手は、ペースを上げたがる選手で、攻撃して決まればノッてくる。タイミングを外せば、ペースダウンさせられると思った」と話したとおり、じっくりと反撃。相手の強打に食らいついて簡単には決めさせず、徐々に相手のミスを誘えるようになった。
第1ゲームには、パッシングショットに追いついて返した球をネット前からプッシュされたが、素早い反応で相手コート奥へクリアしてポイントを取る場面もあった。第2ゲームに入ると、相手を寄せ付けず、11-5の折り返しから10連続ポイントで一気に試合を決めた。
課題は試合の出だし。「明日はリードをされると、もっと厳しくなるので気をつけたい」と反省点に挙げた。翌5日に行われる決勝戦では、石宇奇(シー・ユーチー、中国)と対戦。どちらが勝っても初優勝となる。4月のアジア選手権ではファイナルゲームの末に勝っている。
桃田は「オールラウンダーで、守備、攻撃、スタミナ、パワー、いずれもトップレベルの選手。隙がなく、厳しい戦いになると思うけど、気持ちで負けないように、しっかりと足を動かして、自分らしくネット前から崩していきたい」と警戒心を示しながら、連勝に意欲を見せた。あと1勝で、金メダルだ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)