苦しんだB1川崎、中地区優勝の背景 1月3戦でFG成功率0%、昨季MVP藤井祐眞も語る転機
バスケットボールB1の川崎ブレイブサンダースは4月22日、三遠ネオフェニックスを90-83で下し、5試合を残して中地区優勝を決めた。2022-23シーズンのB1は24チームに増えたことで、4年ぶりに3地区制が復活している。川崎は千葉ジェッツ、アルバルク東京などの強豪と地区が分かれたこともあり、中地区1位は多くのファンが事前に予想していた結果だろう。ただ10月の開幕からの戦績を振り返ると、かなり苦しんだシーズンとなった。
シーズン前半に苦戦も5試合を残して優勝
バスケットボールB1の川崎ブレイブサンダースは4月22日、三遠ネオフェニックスを90-83で下し、5試合を残して中地区優勝を決めた。2022-23シーズンのB1は24チームに増えたことで、4年ぶりに3地区制が復活している。川崎は千葉ジェッツ、アルバルク東京などの強豪と地区が分かれたこともあり、中地区1位は多くのファンが事前に予想していた結果だろう。ただ10月の開幕からの戦績を振り返ると、かなり苦しんだシーズンとなった。
佐藤賢次ヘッドコーチ(HC)は「開幕の相手も三遠さんで、タフな試合で(第2戦は)延長までいって、連勝したんですけど……。そこの2試合の影響もあって少しコンディションを崩し、マット・ジャニングの離脱もありました」と振り返る。
10月の9試合は5勝4敗。広島ドラゴンフライズを除けばチャンピオンシップ(CS)に出場するようなチームとの対戦がなかったなかで、不本意な結果だろう。12月の千葉ジェッツ戦、1月のアルバルク東京戦も連敗だった。
佐藤HCが転機として振り返るのが2月のバイウィーク(代表活動によるリーグ戦中断期間)だ。
「2月のバイウィークは、本当に1人ひとりと話しました。チームに何が必要かみんなで考えて、ディフェンスのベースのところから新しいことにもチャレンジして、それが実を結んでいます。ある選手は『僕はなんのためにいるんですか?』『僕の役割がもう全然分からない』と言ってきて、腹を割って話したこともありました。そういうのが良かったと思っています」
苦しんだからこそ、得たものがある。
「そういうことを経て、今はこういう状況を作れているので、いつもとは違うCSを迎えられるかなと思っています。苦しいものを乗り越えて掴んだものがあるので、それを自信にしてCSに行きたい」(佐藤HC)
3月は6勝1敗で、4月は現在9勝2敗。中地区制覇を決めた翌日は三遠に敗れたが、そこまでのホーム戦は13連勝だった。川崎は2月の中断明けから、はっきりと蘇った。