五輪金のタカマツ、日本勢対決で完敗 入らなかった気持ち「悔いとかは特にない」
「そんな簡単にいくわけがない」、東京五輪へ充足感を取り戻せるか
「タカマツ」ペアの持ち味は、絶妙のコンビネーション。小柄な松友が前衛、高橋が後衛に回り、相手の隙を突き崩すスタイルだ。若さや高さのあるペアに勢いで負けても、巧みにかわして主導権を渡さない。頭脳と身体のスピードがシンクロしなければ、良さは出ない。永原、松本の「ナガマツ」ペアは、ともに170センチを超える長身の若手。主導権を渡せば、連続して強打を打ち込まれる。しかし、流れを止める連続ポイントをほとんど奪えず、松友は「打たれるのが当たり前の中で、徐々に相手を崩せれば良かったけど、強引にというか、簡単に行こうとし過ぎていた。そんな簡単にいくわけがない」と、自分たちの特長を出せないまま終わった試合を振り返った。
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勝った「ナガマツ」ペアの永原は「正直、2回戦で日本人同士では当たりたくなかった。勝てたのは嬉しかったけど、国際大会では海外の選手とやって、日本人みんなで勝ち上がりたいという気持ちがある。勝てたのは良かったけど、その分、自分たちは明日も頑張りたい」と喜びの中に複雑な心境をのぞかせた。松本、永原は次戦を勝てばメダル獲得が決まる。後輩たちがぐんぐんと成長する中、日本の女子ダブルスの象徴である「タカマツ」は、勢いが出ない。それでも国際大会では安定して上位で世界ランク3位。歯車がかみ合えば……という期待感はあるが、世界選手権の大舞台で輝くことはできなかった。東京五輪に向け、充足感を取り戻すことはできるのだろうか。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)