陸上・田中希実が「New Balance」所属を発表 プロ転向を決断「自分に甘えがあった」
陸上女子中長距離の田中希実が3日、都内の会見で「New Balance」に新たに所属し、プロ転向することを発表した。3月限りでこれまで所属した豊田自動織機を退社。1000メートル、1500メートル、3000メートルなどで日本記録を持つ23歳は、新しい環境に身を置いて世界陸上や2024年パリ五輪など世界に挑戦する。
「ニューバランス 田中希実選手記者会見」
陸上女子中長距離の田中希実が3日、都内の会見で「New Balance」に新たに所属し、プロ転向することを発表した。3月限りでこれまで所属した豊田自動織機を退社。1000メートル、1500メートル、3000メートルなどで日本記録を持つ23歳は、新しい環境に身を置いて世界陸上や2024年パリ五輪など世界に挑戦する。
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田中は「NB」の同社ロゴが入ったボードの前に登場。報道陣の前で抱負を述べた。
「4月からニューバランスアスリートとして新しいスタートを切ることになりました。大学1年の時からしっかりとサポートをいただいていたんですが、その頃から他にもたくさんの企業にサポートをしていただき、昨年度は実業団に所属させていただきました。たくさんの支えがあって一歩、一歩世界で戦える選手に近づいて来られたかなという自負があったのですが、近頃は与えられた環境だったり、そこへの自分自身への甘えが目立ってしまうようなレースが増えてきたと感じていました。
私の中で今までのがむしゃらさやハングリー精神が失われているような気がして、これからはより自分の想いを強固にして、そこに対して今までのようなたくさんの方のお力添えをいただければ、これまでより飛躍した成績を残せるように、自分らしく進んでいけるのではないかなと考え、ニューバランスさんと今まで以上の強い関係でやっていくことを決意しました。
今後はもっと世界のトップを目指すなら、もともとの潜在能力以上の力が必要。精神論ではないですが、より強い想いと確かな取り組みが必要になってくるので、そこへのプロ意識が大事になると思うので、今回のような決断をしました」
田中はかねて同社のグローバル契約アスリートとして活躍してきた。兵庫・西脇工高を卒業後、同志社大時代は陸上部に所属せず、豊田自動織機が運営するクラブチームに在籍。22年4月から同社の社員として活動していた。今年3月限りで退社を発表。4月2日に東京・駒沢陸上競技場で行われた「THE MIDDLE」の1000メートルに出場し、2分44秒54だった。
21年東京五輪では、1500メートルで日本人過去最高の8位入賞。昨年のオレゴン世界陸上は800メートル、1500メートル、5000メートルに出場し、日本人初の個人3種目に挑戦した。まずは今年8月のブダペスト世界陸上代表を目指す。
「やっぱり世界のトップで戦いたいのが一番の目標。その努力の中でいろんな方に影響を与えていきたいし、陸上界だけではなく、社会全体やたくさんの方の目に留まる選手になっていきたい」と抱負を語った。
(THE ANSWER編集部)