ボール交換時に生まれてしまった珍事とは

　米大リーグで驚きの退場劇が生まれてしまった。27日（日本時間28日）に行われたブルージェイズ―フィリーズのオープン戦。ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）準優勝の米国代表捕手が唖然とした動画がSNS上で公開されると「審判は罰金と出場停止処分を受けるべき」「馬鹿げている」「史上最悪の退場かもしれない」と米ファンから批判の声が殺到している。

“事件”が起こったのは4回裏ブルージェイズの攻撃中。退場処分を受けたのは、米国代表としてWBC準優勝に貢献したフィリーズのJT・リアルミュート捕手だ。マウンド上のクレイグ・キンブレル投手がボールの交換を求めたのを見て、リアルミュートは球審のほうを振り返ることなく、ミットを差し出してボールを要求した。

　しかし、球審がボールをトスする直前に、リアルミュートはミットを引っ込めてしまった。結果的にすれ違いが起こり、球審のボールを“スルー”する形に。米紙「ニューヨーク・ポスト」によると、リアルミュートは「ボールを（投手に）投げるのかと思った」と球審に伝えたという。しかし、球審は「信じないね」と返したといい、抗議もむなしく退場処分となった。

　米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」がツイッターでこの動画を公開すると、米ファンからは批判的な意見が殺到。「審判は罰金と出場停止処分を受けるべき」「馬鹿げている」「史上最悪の退場かもしれない」「言葉が出ない」「リアルミュートは謝罪を受けるに値する」「この審判はクビになるべき」などと反響が広がっている。

　呆気にとられ、信じられないといった表情を浮かべたリアルミュート。思わぬ形で正捕手を失ったフィリーズだが、試合は序盤のリードを守り切り、5-2で勝利している。