上野菜々子、自宅に眠るパター持ち出し2位浮上 悲願の初Vへ2打差「パット決め切れた」
女子ゴルフの国内ツアー開幕戦・ダイキンオーキッドレディス(沖縄・琉球GC)の第3ラウンドが4日に行われ、11位から出た上野菜々子(コーナン)が6バーディー、1ボギーの67で回り、通算7アンダーの2位に浮上した。9アンダーで首位の申ジエ(韓国)とは2打差。悲願の初優勝を視界にとらえたが、好調の要因となっているのは自宅に眠っていたパターだと会見で明かした。
女子ゴルフ開幕戦・ダイキンオーキッドレディス第3日
女子ゴルフの国内ツアー開幕戦・ダイキンオーキッドレディス(沖縄・琉球GC)の第3ラウンドが4日に行われ、11位から出た上野菜々子(コーナン)が6バーディー、1ボギーの67で回り、通算7アンダーの2位に浮上した。9アンダーで首位の申ジエ(韓国)とは2打差。悲願の初優勝を視界にとらえたが、好調の要因となっているのは自宅に眠っていたパターだと会見で明かした。
一気に浮上した。出だし3ホールはパーを重ね、迎えた4番パー5。5メートルのバーディーパットをしっかり沈めると、5番では12メートルを沈めた。6、7番のショートパットも決めて4連続バーディーを奪うと、後半11番も8メートルをねじ込んでバーディー。17番でこの日初ボギーとしたが、最終18番パー5でしっかりバウンスバック。バーディーフィニッシュとなった。
パッティングが冴えた上野は会見で「長いパットも短いパットも決め切れた」と満足げ。この好調を支えているのが昨年の苦い思い出だ。
「去年、ルーキーで初めて開幕戦に参加させていただいたのですが、エースパターで高麗グリーンでちょっと考えすぎてドツボにはまってしまって、3パットを連発して……。去年終わった時に、来年はいつも使っていないパターでいこうと決めていました」
そこで上野は開幕を前に自宅を“捜索”。すると「中学生か高校生の時に使っていた」というピンの限定モデルを発掘。「これいいかも」と思い、ほかの数本ともに大会に乗り込んだ。直前の練習で「思ったように転がってくれた」のは高校時代のパター。結局、それを“エースパター”にすると、面白いようにパットが決まっていった。
昨年が酷すぎただけに、今年は“無”の境地。「高麗グリーンに対応できているというか、何も考えずに行くイメージ。だから攻略した、というものでもない。キャディーさんに任せているので、他の人が持っているようなコースメモも持っていない。いらない考えがなくなっているのでやりやすいですよ」といい意味での開き直りがここまでの好結果を生んでいる。
2000年度生まれのプラチナ世代。2019年に一発合格した西村優菜、安田祐香、吉田優利らに1年遅れたものの、2020年のプロテストに合格した。アマチュア時代、2018年の大王製紙エリエールオープンで優勝争いを演じ、2019年には予選会を勝ち抜いて全米女子オープンにも出場した実力の持ち主。発掘したパターとともに、悲願の初優勝に突き進む。
(THE ANSWER編集部)