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波紋広がるジャンプスーツ不正問題 元検査官が現トップに痛烈批判「彼は勉強してない」

グラッツァー氏に現トップのカトル氏は反論

 続く2つ目は「経験不足な検査官トップ」。カトル氏は2022年7月に就任しているが、グラッツァー氏は人選ミスと感じている模様。「彼は(検査が)どのように実施されるのかきちんと勉強していない。細かい感覚、知識、コミュニケーションが欠けているのだ」と評している。これにカトル氏も「経験は積んでいる。2005年からFISで様々なポジションを担ってきたし、この数年はFISカップで用具検査を担当してきた」と反論している。

 3つ目には「基準に満たない用具検査チーム」を挙げ、4つ目には「傲慢さ」を指摘している。グラッツァー氏によると、後任の検査官はだれも助言を求めてこず「後任たちは自分たちが何でもできると思い込んでいる」と批判。対してカトル氏も「彼は20年以上も担当していたのに、後任に紙きれ一枚すら引き継がなかった。20年前ならいざ知らず、今はそういうやり方ではだめだ」と言い返している。

 グラッツァー氏は、カトル氏が検査スタッフ増員の要望を語ったことに憤怒したそうで「以前は(検査の)大部分を自分たちだけでやっていた。昼夜問わずチームに現場対応できるようにしていた。今の騒動なようなことは一度もなかった」と断言。以前は選手が不満を直接検査官に言っていたが、今ではメディアを通じて語ることに「それが新しい上層部の全てを物語っている」としていた。

 カトル氏は再び「選手やコーチから個人的にフィードバックをもらっているが、全くそういうことはない」と反論するなど、現トップと元トップによる対立が明確となっている様子。5つ目には「不完全な改善」が挙げられ、「唯一の成果はレーザー測定導入だが、それだけでは足りない」とされている。カトル氏は「この春か来年には3D測定が導入される予定です。こうした開発はこの数年進められていなかった」と語っている。

(THE ANSWER編集部)


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