転倒&流血の佐藤早也伽を心配 日本陸連・瀬古利彦氏「残念。何もないことを祈る」
大阪国際女子マラソンが29日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着の42.195キロで行われ、1万メートルの東京五輪代表・安藤友香(ワコール)が2時間22分58秒で日本人最上位の3位に入った。今回が8度目の42.195キロだった28歳。大会前から自身のマラソン初優勝を狙っていた。優勝は2時間21分13秒のヘヴン・ハイル・デッセ(エチオピア)。レース後、日本陸上競技連盟が会見した。
大阪国際女子マラソン
大阪国際女子マラソンが29日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着の42.195キロで行われ、1万メートルの東京五輪代表・安藤友香(ワコール)が2時間22分58秒で日本人最上位の3位に入った。今回が8度目の42.195キロだった28歳。大会前から自身のマラソン初優勝を狙っていた。優勝は2時間21分13秒のヘヴン・ハイル・デッセ(エチオピア)。レース後、日本陸上競技連盟が会見した。
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序盤は3年ぶりに出場した海外招待選手たちと安藤、佐藤早也伽、上杉真穂、岩出玲亜らが先頭集団を形成。5キロ地点を16分39秒で通過した。しかし、8キロ付近で佐藤と岩出が接触。2人とも転倒した。岩出はすぐに立ち上がって続行。佐藤も顔をしかめながら立ち上がったものの、足を引きずりながら走った。先頭からは100メートル以上離される展開。徐々にペースを取り戻してくらいついた。
しかし、佐藤は再びペースを落として18キロ付近で棄権。沿道で野口英盛監督に抱きかかえられ、涙を流した。上杉も優勝争いから脱落し、安藤、ヘヴン・ハイル・デッセとメセレット・ゴラ・シセイのエチオピア勢による3人の先頭集団は中間点を1時間9分45秒で通過。30キロ地点は1時間39分34秒とし、想定フィニッシュタイムは2時間19分台のハイペースだった。
ここからペースメーカーが外れ、安藤がエチオピア勢に遅れ始めた。35キロ点は先頭から26秒遅れる1時間56分27秒の3番手。終盤はペースを落としたが、粘りながら走り抜いた。17年3月の名古屋ウィメンズでは、2時間21分36秒の初マラソン日本人最高をマーク。以降は自己ベストを更新できずにいた。
佐藤はホテルに戻った後に病院へ。瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは会見に出席し、「絶好調と聞いていた佐藤選手が転倒して途中棄権。残念だったと思います」とコメント。「気持ちを切り替えて次のレースに臨んでほしい。転倒後に何もないことを祈ります」と心配した。
一方、レースについては「安藤選手は安定した力を持っているので、近い将来、2時間20分を切るレースをしてくれると思う」と期待。「全員に風の影響があったように感じました」と指摘し、「沿道にたくさんの人がいてくれて久々に戻ってきて嬉しいですと振り返った。
2024年パリ五輪代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC、23年10月15日開催)の出場権もかかった大会。安藤、佐藤、上杉、岩出らはすでにMGC出場を決めていた。8月のブダペスト世界陸上の代表選考会も兼ね、日本陸上競技連盟の派遣設定記録は2時間23分18秒とされている。
吉川侑美、前田彩里、池田千晴、大東優奈の4人が新たにMGCの出場権を獲得。瀬古氏は「4人の選手がMGC出場権を獲ってくれた。日本の女子マラソンのレベルが上がっている」と手応えを口にした。
(THE ANSWER編集部)