米ボクシングファンは異論噴出「冗談だろ?」 元UFC王者が敗れた異色の対決を米表彰
さまざまな話題を提供した2022年のボクシング界。米メディアは“最優秀話題賞”として昨年10月に行われたクルーザー級8回戦を選出した。米国の人気YouTuberが、元UFC世界ミドル級王者を相手に判定勝ちした一戦。衝撃の結果は当時大きな話題を集めたが、今回の選出に米ファンからは「冗談だろ?」「本物のファイターに対する侮辱」など批判の声も噴出している。
昨年10月に行われた人気YouTuberによる番狂わせ
さまざまな話題を提供した2022年のボクシング界。米メディアは“最優秀話題賞”として昨年10月に行われたクルーザー級8回戦を選出した。米国の人気YouTuberが、元UFC世界ミドル級王者を相手に判定勝ちした一戦。衝撃の結果は当時大きな話題を集めたが、今回の選出に米ファンからは「冗談だろ?」「本物のファイターに対する侮辱」など批判の声も噴出している。
鮮やかなダウン奪取だった。昨年10月29日(日本時間30日)に米アリゾナ州グレンデールで行われたクルーザー級8回戦。世界的人気YouTuberのジェイク・ポール(米国)が元UFCミドル級王者アンデウソン・シウバ(ブラジル)を相手に、8回にはカウンターの右を浴びせた。シウバは尻もちをつくようにダウン。これもあり、ポールが3-0の判定勝利を収めた。
米スポーツ専門局「ESPN」のボクシング専門インスタグラム「ESPNリングサイド」はこの試合に対し「MMAのGOAT(史上最高の選手)をノックダウンしたら何が起こる?」と記し、2022年ESPNリングサイド・ソーシャルアワードの「最もバイラルな(=話題になった)瞬間賞」に選出。これでポールはボクシングデビューから6連勝となり、当時は「ジェイク・ポールはビーストだ」といった称賛の声もあったのは確かだ。
シウバは試合後「ジェイクは今日、俺よりも強かった」と完敗を認めていたが、シウバは当時47歳。25歳のポールとは22歳差で、この試合が物議を醸したのは事実だった。今回の受賞に対しても米ファンから「これはバイラルではない」「フォロー外すわ。これは冗談だろ?」といった批判的な声が続出していた。
また、ボクサーが本業ではないYouTuberの受賞に憤慨した米ファンからは「なんてジョークだ。そして本物のファイターに対する侮辱だ!」「今年、統一王者や、番狂わせ、ビッグファイトがいろいろあった中で、これが最も“バイラル”だなんて(笑)」「これはボクシングじゃない。ただのショーだ。本物のファイターの動画を載せろよ」「私たちはハリウッドではなくて本物のファイトを求めている」などと辛辣な意見も寄せられている。
(THE ANSWER編集部)