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陸上界の2022年MVP、競歩・山西利和が見据える世界陸上V3「課題はまだ無限にある」

日本陸上競技連盟は15日、都内のホテルで「日本陸連 アスレティックス・アワード 2022」の受賞者を発表した。MVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」は、7月のオレゴン世界陸上男子20キロ競歩で連覇を達成した山西利和(愛知製鋼)が初受賞。一年を振り返り、次世代に成長のヒントを届ける意欲も見せた。

トロフィーを手に、カメラに手を振る山西利和【写真提供:日本陸上競技連盟/フォート・キシモト】
トロフィーを手に、カメラに手を振る山西利和【写真提供:日本陸上競技連盟/フォート・キシモト】

陸連アワードの受賞者発表

 日本陸上競技連盟は15日、都内のホテルで「日本陸連 アスレティックス・アワード 2022」の受賞者を発表した。MVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」は、7月のオレゴン世界陸上男子20キロ競歩で連覇を達成した山西利和(愛知製鋼)が初受賞。一年を振り返り、次世代に成長のヒントを届ける意欲も見せた。

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 山西はスピーチの中で「もちろん勝ち負けは大事ですが、自分の枠を広げ、色を散りばめられるか」と今後の抱負を語った。背景には東京五輪銅メダルの悔しさがある。独特の表現で強化の青写真を明かした。

「去年はできることをパンパンにやって負けた。本当にこれ以上ないくらい、これで負けることはないと思っていました。そうやってMAXだと設定しているのがよくなかったです。そのMAXを取っ払ってやることをこの一年やっていました。広げられたし、そこを埋めていくこともでいる。勝負の白黒をつけるだけじゃなく、幅を広げていくのが大事。

 ただ、過程で間違っていたわけではなく、ルート設定、初期設定の配置が間違っていました。初期設定で何を目指すか、どういうアプローチで勝つかを考えました。(東京五輪では)培ってきたものの100をぶつけてダメだったので、信じていたものが必ずしも正しいわけじゃない」

 京大出身の26歳。京都・堀川高3年時の13年世界ユース選手権1万メートル、京大4年時のユニバーシアードを制した。2019年ドーハ世界陸上は日本人初の金メダル。しかし、東京五輪では厳しいマークを受けた。

 昨年は池田向希(旭化成)が「アスリート・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、2年連続で競歩勢が栄冠を受け取った。山西は「競歩選手として、こうして評価いただけるのはありがたい」と感謝。26歳ながら未来を見据えている。

「一つのモデル、形を見せられたとは思います。この活躍を次の世代にいかに繋げていくかが大事。もちろん自分もまだまだ頑張りますけど、さらに先を見据えた時に考えないといけない」

 来年のターゲットは世界陸上3連覇。2024年にはパリ五輪が控える。「(やるべきことは)まだまだ無限にあると思います」。眼鏡の奥で目を光らせた。

(THE ANSWER編集部)


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