井上尚弥、4団体統一へ8年ぶり黒髪で登場「初心に帰る」 米合宿で「1.5倍強くなった」
ボクシングのWBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)が13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者・ポール・バトラー(英国)と4団体王座統一戦を行う。10日は神奈川・横浜市内のホテルで「NTTドコモ Presents PXB WORLD SPIRITS」の会見に出席。アジア人初、世界でも史上9人目の4団体統一へ、バトラーとともに意気込みを語った。戦績は29歳の井上が23勝(20KO)、34歳のバトラーが34勝(15KO)2敗。
井上尚弥VSバトラーが4団体統一戦で激突
ボクシングのWBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)が13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者・ポール・バトラー(英国)と4団体王座統一戦を行う。10日は神奈川・横浜市内のホテルで「NTTドコモ Presents PXB WORLD SPIRITS」の会見に出席。アジア人初、世界でも史上9人目の4団体統一へ、バトラーとともに意気込みを語った。戦績は29歳の井上が23勝(20KO)、34歳のバトラーが34勝(15KO)2敗。
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髪の毛を黒く染めた井上は、大橋ジムの大橋秀行会長、父でトレーナーの真吾氏と登壇。「いよいよという気持ちでいっぱい。壇上に4本のベルトが並んでいるのを見るとますますやる気も増しますし、バンタム級の最終章もいよいよなんだなという気持ちでいっぱいです」と語った。「待ち望んだ試合。この日本で4団体統一王者が誕生するところを目に焼き付けてもらいたい。お見逃しなく、必ず試合を見て応援してくれたら」とファンに呼び掛けた。
髪の毛が黒くなったことについて問われると「よくぞ聞いてくれました、その質問」と笑顔になり、「染めたというより、地黒なんですよ。4団体統一戦、初心に戻って、髪の色を黒くして最後に試合にしたのは21歳の時。髪の毛はその時の気分、テンションだったりが全て表れると思っている。意気込みとして初心に帰ろうかなと。それで黒くしました」と意図を明かした。
対面したバトラーについては「調子も良さそうで、全体的に優れたボクサー。13日は気を抜かずに自分の仕事をするだけ」と話し、「(現在は)疲れを抜いて体重調整という段階。調子はいい」と現状についても語った。9月には米ロサンゼルス合宿を敢行。「技術がどうこうより、精神的にアメリカでスパーリングして、意味のあるトレーニングだった。1.5倍くらい強くなったと思う」と自信を見せた。
対するバトラーは「非常に調子はいい。リングに上がれば自分の仕事をするだけだと思っている」と静かに話し、井上については「非常にいい選手だと思っている。いい選手と戦う、それだけです」と語った。計量の準備も万端だとし、「楽しみにしているが、厳しい試合になると思っている。チャンピオン同士、4団体のベルトを懸けて戦うことになる。頑張っていきたい」と話した。
ボクシング界にはWBA、WBC、IBF、WBOの主要4団体が存在する。WBAとIBFを保持していた井上は、6月にノニト・ドネア(フィリピン)からWBC王座を奪い、日本人初の3団体統一に成功した。4団体統一は世界でも過去8人しかいない偉業。これまで最も低い階級はバンタム級より4つ重いライト級。井上が達成すれば軽量級初、アジア人初となる。
過去の8人は1試合で一気に2つ以上のベルトを奪った試合、世界ランカー同士の王座決定戦で勝った試合も含まれている。4人の王者から1本ずつベルトを奪った選手はいない。しかも、判定勝ちが含まれ、これまでの3本をKOで奪った井上が今回もKO勝ちすれば世界初の「4団体全KO奪取」となる。
バトラーは4月にWBO王者だったジョンリエル・カシメロ(フィリピン)への世界挑戦を予定していたが、カシメロの減量に関する規定違反により試合中止となった。代替開催された暫定王座決定戦で、同級4位ジョナス・スルタン(フィリピン)に判定勝ち。5月にカシメロの王座剥奪に伴い、バトラーが正規王座に昇格していた。
試合は「dTV」「ひかりTV」にて生配信される。井上が勝てばWBAは8度目(正規王座を含む)、IBFは6度目、WBCは初防衛。WBOのバトラーも初防衛戦となる。
【12月13日の試合カード】
◇メインカード
WBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)
VS
WBO世界同級王者ポール・バトラー(英国)
◇第5試合
WBOアジアパシフィック(AP)スーパーライト級王者・平岡アンディ(大橋)
VS
誼敏虎(韓国)
◇第4試合
東洋太平洋スーパーバンタム級王者・武居由樹(大橋)
VS
ブルーノ・タリモ(オーストラリア)
◇第3試合
元WBC世界バンタム級暫定王者・井上拓真(大橋)
VS
元WBFインターコンチネンタル・スーパーフライ級王者ジェイク・ボルネア(フィリピン)
◇第2試合
清水聡(大橋)
VS
ランディ・クリス・レオン(フィリピン)
◇第1試合
東京五輪英国代表ピーター・マクレール(英国)
VS
三宅寛典(ビッグアーム)
(THE ANSWER編集部)