日本VAR弾論争の裏で欧州解説者が冷静指摘 敗退ドイツの「解決すべきミステリー」とは
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)はグループリーグ(GL)が終了。「死の組」と言われたグループEは日本が首位通過した一方で、優勝候補の一角だったドイツは3位で敗退。最終戦は日本がスペインを下した試合の“VAR弾”が世界的に話題になり、その議論はGL突破を争ったドイツにも波及した。しかし、英紙は「VARの言いがかりが飛び交う中で解決すべき“ミステリー”がある」と冷静な指摘をしている。
「ドイツがなぜ高いクオリティのNo.9を生み出すことができないのか」
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)はグループリーグ(GL)が終了。「死の組」と言われたグループEは日本が首位通過した一方で、優勝候補の一角だったドイツは3位で敗退。最終戦は日本がスペインを下した試合の“VAR弾”が世界的に話題になり、その議論はGL突破を争ったドイツにも波及した。しかし、英紙は「VARの言いがかりが飛び交う中で解決すべき“ミステリー”がある」と冷静な指摘をしている。
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英紙「エクスプレス」は「ドラマティックなW杯敗退後、VARの言いがかりが飛び交う中、ドイツには解決すべき“ミステリー”がある」と題して特集。記事は、解説者の元ノルウェー代表FWヤン・オーゲ・フィヨルトフト氏の「ドイツが再び世界の舞台で成功するためには、同国がなぜ高いクオリティのNo.9(ストライカー)を生み出すことができないのかという“ミステリー”を解決しなければならない」との指摘を紹介した上で、構成した。
今大会、ドイツは初戦の日本戦で1-2で逆転負け。第2戦のスペイン戦は1-1で引き分け、最終戦のコスタリカ戦は4-2で制したが、勝ち点4で並んだスペインとの得失点差で2位を譲った。突破を争った日本が最終戦のスペイン戦で田中碧の得点がVAR判定になったことに触れ、同紙は「この結果には論争がついてまわった。カメラのアングルによってはアオ・タナカのゴールの直前のプレーがラインを割っていたように見えたからだ」と記した。
しかし、ドイツが2014年のW杯で優勝して以降、国際大会で苦戦が続き、W杯は2大会連続でグループステージ敗退となったことに言及。同紙は「ドイツは控えから素晴らしい活躍を見せたニクラス・フュルクルクがいたとはいえ、トップクオリティのストライカーを生み出すことに失敗し続けている。そしてこの問題は、ミロスラフ・クローゼが代表を引退して以降、ドイツを悩ませ続けている」と冷静に分析。その上で、フィヨルトフト氏がツイッターに記した言葉を改めて伝えた。
「『ドイツがW杯敗退』以降、様々な影響が。短期的な非難。しかし、妥当な分析はいつもと同じく、選手をいかに育成しているか見ることだ。ドイツのようなサッカー大国がストライカーを育成できていないのは解決すべきミステリーだ」
絶対的エース不在という課題を抱え、ドイツはカタールの地から再スタートを切る。
(THE ANSWER編集部)